企業規模が拡大すればするほど、ビジョンを組織の全体に浸透させることは非常に難しくなっていきますね。
特に中途採用社員については、それまでのキャリアで確立してきた、自分なりの仕事流儀があるので、自社のビジョンにすぐ同化してくれるとは限りません。これがビジョンや理念浸透のネックになることは、成長企業には特によくあることです。
さて、そのようなわけで、今回は、会社を一つにする「ビジョン共有研修」についてお届けいたします。
「職場にまとまりがなくなってきて困っている」
「会社のビジョンを社内で共有したい」
「成長著しいベンチャー企業の人事戦略に興味がある」
という方は、ぜひ参考にしてください。
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■「自分にとっての」ビジョンを考える!
ビジョンを浸透させる方法はいろいろとありますが、社員の立場から「ビジョン理解・共感」のプロセスを一つ考えれば、
以下のようになると仮定できるのではないかと思います。
1、ビジョンのどこに惹かれたのか?(=入社動機)
日々の仕事で、ビジョンはどのようにあてはまっていて、どのようにあてはまっていないか?
ビジョンを、もっと仕事のなかで具現化するとしたら、どのような方法があるか?
その実行を具体的に計画するならどうなるか?
2、それを実践 =日々の行動でビジョンを共有(ゴール)
ビジョンはそこに所属する全員が共通して持つものですが、ややもすると当事者意識が希薄化しがちです。したがって、「会社の=誰かが決めた」ビジョンを、「自分たちの=当事者としての」ビジョンとして各社員が翻訳し、日々の実態に即した実践計画を策定し、実行することで、ビジョンの浸透が図られるものと考えられます。そしてこの流れは、集合研修として効果的に実施することが可能です!
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■インソースの提案 ~「ビジョン共有研修」を作る
研修名 :「ビジョン共有研修」
所要時間:1日
必要人員:12名以上
材料 :「企画実現シート」(PDF)
「企画案チェックシート」(PDF)
この研修は、上述の「会社のビジョンを自分流に翻訳」することと、「実態に即した実践計画の策定と実行」のプロセスを、社員のみなさんに実践していただくというものです。
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■「ビジョン共有研修」の作り方
【ステップ1】会社のビジョンを自分流に翻訳!
(「企画実現シート」使用)
研修では、まず事前課題(アンケート)を実施します。「ビジョンに沿った、会社がよくなる・楽しくなる企画案」を考えて提出していただきます。
研修のゴールはこの企画案を完成させることです。まず、「ビジョン通りで魅力的なところ」や、「ビジョンが反映しておらず、イマイチなところ」など、理想と現実とのギャップについて全員で考えます。この作業を通じて、会社・社員・自分の「ビジョンへのコミットメント度合い」について分析していただきます。
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【ステップ2】ビジョンに基づく「しごと改造計画」を作る
このステップは「ビジョンの翻訳」部分であり、研修の中心部分です。まず、グループで話し合い、事前課題の企画案の中で「これは実現したらいいかも!」と思うものをグループごとに1つ選んでいただきます。
それを、グループ全員で議論しながら、本当に実現しうるリアルな企画に完成させます。
具体的には、
1.狙い
2.実施事項
3.実施事項詳細
4.体制
5.コスト
6.スケジュール
について、「企画実現シート」に沿ってまとめ、ビジョンを実際の施策や行動に落とし込みます。
講師は各グループ・受講者にアドバイスを行います。ただし、ただのアドバイスではありません。企画が夢物語で終わらないように、しっかりと実現の可能性について指導します。受講される皆さんには、ビジョンを実現する当事者として、真剣に議論していただきます。
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【ステップ3】全員投票でナンバー1を決定!
(「企画案チェックシート」使用)
最後に、全グループからプレゼンを行っていただき、投票によりナンバー1を決めます。「企画案チェックシート」にもとづいてグループ+講師で採点を行い、点数で決定します。
そして、ここからが重要なことですが、ナンバー1企画については、全社施策として実行していただきます!「がんばれば本当にその企画が実現する」ということで、受講者は本気で企画に取り組みます(社員のモチベーションアップにもつながります)。
この「ビジョン共有研修」という仕掛けを通じて、社員各自で主体的にビジョンを実践することにより、その浸透が可能になります。是非、お試しください!
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~「ビジョン」に対し、当事者意識をもってもらう~
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