熱血OJT講師がOJTについて語ります!!
OJTの目的は、現場で"考えて""動ける"自立した人間を育成することです。小手先のテクニックではなく、企業や組織の理念、考え方に合わせた骨太なOJTを行うことが求められます。
------OJTを行う際に重要なことは何ですか?
◆OJTを行う際には、OJTで教えるのは、仕事そのものだけではないということを担当者が理解していなくてはなりません。
◆例えば、マニュアルをそのまま覚えさせても意味がない。そもそもマニュアルとは、仕事の細部を事細かに明示するものではない、と僕は考えています。どういった意図で、どういった仕事をして欲しいのか、そういったことをマニュアルから読み取らなくてはならない。
◆その意図が読み取れれば、細部は自分で判断できる。そのマニュアルに書かれていない、行間を埋める作業ができる人間を育てるためには、まずOJT担当者が、マニュアルの奥にある理念や組織の考えを理解して行動することが重要です。
◆そうしないと部下や後輩は「マニュアルに書いてあるからこうしました」という答えをするようになります。
◆これは、OJT全般に通じることで、OJTを行う際には、企業組織の理念や考え方に合わせた形で行う必要があります。
◆OJTの指針は、会社の理念や企業の風土など「組織の考え方」にあります。OJTの本質は、「考え方の軸」(理念や風土に基づいた企業の思想・ビジョン)、いわば企業のDNAを、指導する相手の頭のなかにしっかりとすりこむことです。
◆部下・後輩に、この「考え方の軸」ができれば、仕事の現場で判断に迷ったり、間違った判断をすることが少なくなります。その結果、部下・後輩が組織の中で自立して動くことができるようになり、仕事の成果や働く意欲の向上につながります。
◆さらに、「考え方の軸」が組織の中で確立すれば、組織全体の力を集約して強力に発揮できます。人というのは、確かに一人ではできることが限られているのですが、集まると、すごい力を発揮することがあります。
◆1+1が3になったり、時には10になったり、そういうことができるのは、全員が同じ方向に向かっているときです。
◆「考え方の軸」を正確に理解することで、OJT担当者自身の判断軸も定まります。自分の果たすべき役割として、自信をもって、会社の進むべき方向へ部下・後輩を導くようなOJTを行うことができるようになります。
....................................
------でも、企業理念が明確になったからといっても、すぐに自信を持って指導することは、なかなか難しいのではないでしょうか?すぐにはできないリーダーも多いと思います。
◆なぜ、そうできないリーダーが多いのでしょうか?
.....................................
------うーん。やはり、厳しいことを言うと、「嫌われるんじゃないか」とか遠慮したり、厳しいことを言おうにも、自分の中に自信が持って言えることがあまりないということもあるのではないかと思うのですが。個人としてやりきったという思いがないと、支えとなるのが役割だけでは、厳しいこともあるのではないしょうか。
◆そういうことを払拭して、自信を持って指導するためには、
(1)「仕事の意味・目標を明確化する」
(2)「考え抜いた計画」
(3)「周到な準備」の3つを徹底することで指導に対する不安を克服する必要があると思います。
◆また、これまでの自分の経験も重要です。必ずしも成功でなくても、自分で粘った、これは自分の力を注いだ、と思うことが、自分の血肉となり、確固たる自信を持つことにつながります。
◆OJTを行う際には、「覚悟」と「責任」も求められます。「たとえ、部下・後輩がミスをしても、その責任は全部自分が持つ」。最後の最後には、「自分が全部ケツを拭く」という意識が、部下の信頼を生み、その信頼感がリーダーの指導力の源泉となります。
◆さらに、部下・後輩と信頼関係を築くことは、彼らの仕事に対する積極性やモチベーションの向上につながります。
:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:・:--☆--:
★OJT研修★
~行動するための判断基準を理解させる~
☆インソース編「新人OJTガイド」のご紹介☆
(『人事マネジメント2008年4月号』)
:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:・:--☆--:
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方