■現場で"すぐに役立つ"基礎能力をきっちりと身に付けさせる
研修で最も大切なことは(特に新入社員研修の場合は)、「覚えたことを明日から実践できる内容」であることです。
極論をいえば、研修の中で、どんなに高尚な理論や、どんなに成功したビジネスモデルを紹介できたとしても、それが実践できなければ、効果は"ゼロ"です。
「知行合一」という言葉がありますが、インソースの研修も、「そこで得た"知"を現場で再現できる」ということに一番重きを置いています。
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■"知"を再現する仕掛け:現場の状況に即した実践ワーク
弊社の研修で再現性の高い研修を実現するために工夫しているのは、研修の内容を、講義(座学)は必要最低限にして、受講者同士で議論する「グループワーク」やフレームワーク形式のシートを埋めながら問題発見や課題解決の方法を考える「個人ワーク」を中心にすることです。
覚えたことをすぐに実践したいのは「人間の常」です。熱いうちに鉄を打つように実践ワークをしていただくことで、獲得したスキル・ノウハウを強固なものにします。
「グループワーク」は、受講者の方に、「考えて⇒発表し⇒意見を聞き⇒また考える」という一連の過程を通じて、知識を学んだ内容を、多様な意見を交えながら、「活きた使える」ものとして、知識を自分の中に落とし込んでいただくという研修の"仕掛け"となっています。
そして、ワークシートを作成する「個人ワーク」は、研修の時間を通じて、「明日から何をするべきか」を具体化していただく作業です。
インソースの研修では、これらのワークを通じて、冒頭でお話ししたような"知"の再現を行っていただき、現場での業務改善や自己変革に役立てていただいております。
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■新入社員が何を学べば効果的?~OAスキル・ビジネス文書スキル
現場で必要とされる能力は各部署でちがいますが、エクセルやワードなどの文書作成は、当たり前すぎて軽視されがちですが、一人残らず全員に基礎的な能力を身に付けさせたスキルです。
どこの部署でも必要なので、これができると現場はよろこびます。
また、新人でも、入社すれば、「議事録」や「報告書」などのビジネス文書を書く機会は多いと思います。
その意味で、最も「現場で"すぐに役立つ"」能力は、OAスキル以外では「ビジネス文書」の能力といえるかもしれません。
また、「部下が要を得た報告を行なえない」というお話を良く聞きます。
(例えば、自分が見聞きしたことをそのまま時系列で述べてしまい、結局、何がいいたいのかわからない・・・など)
要を得た報告ができるためにも、要点をすばやくつかむ「ビジネス文書」の能力は必要です。
宣伝で、恐縮ですが、弊社の本年度の新入社員研修では、プレスリリース2000字⇒200字・50字の"要約演習"や、現場に即したケーススタディに基づいた"議事録"・"報告書"・"Eメール"の文書作成演習を行う「ビジネス文書研修」が、実践的と大変ご好評をいただいております。
※「
ビジネス文書研修」
新人の方も、基礎的な能力があれば、現場の仕事にすぐに慣れることができ、先輩や上司などによろこばれれば、自信をつけて、より良い仕事をするようになります。
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■新入社員研修は経営陣も深く関わるべき仕事~人事・教育担当者だけの仕事ではない
新入社員は、具体的な知識・スキルと合わせて、その会社での「生きがい」・「働きがい」に関して"トップ"の声を聞きたがっています。
新入社員研修は、人事・教育担当者だけの仕事と思われがちですが、会社の"ビジョン"の話では経営陣が深く関わる必要がありますし、それぞれの現場で何を求めているかに関しては、現場にヒアリングしたり、場合によっては現場の責任者に話してもらう必要があります。
その意味で、社長のお話は"儀礼的"に新人に聞かせるのではなく、全体の新入社員研修の"ストーリー"(ねらい)の中で効果的に配置することが重要です。
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■新入社員は顧客に一番近い社員。これを機に会社に"活力"を
また、新人の口を通して、会社のあるべき姿を考えてもらいましょう。会社に入りたての彼らは"燃えて"おり、真摯に会社をみています。新人にはずかしくない会社になるためにも、新人の知恵を借りましょう。
また、新人が入ってくると、やはりうれしいものです。4月は会社全体が"うきうき"しています。この時期は、会社に活力を与えるチャンスです。他の社員にも、この時期に、会社から何かメッセージを伝えると有効です。
ここまでできれば最高ですが、新入社員研修の時期は忙しいので、なかなか難しいとは思います。ともかく、参考になれば幸いです。