今回も、弊社講師がOJTについて語ります。
OJTの目的は、現場で"考えて""動ける"自立した人間を育成することです。小手先のテクニックではなく、企業や組織の理念、考え方に合わせた骨太なOJTを行うことが求められます。
------OJTとOffJTの違いは何でしょうか?
◆何でしょうね。基本的に個人を見てるか全体を見ているかの違いですから。
------きめ細やかさというところでしょうか。お聞きしながら感じた所では。あとは現場に即して細かいところを教えられますね。
◆メリットとしてはね。こういう言い方もできますね。「クレーム研修」で言っていることですが、クレーム対応を見たときに、CSを考えても無駄だよというのです。なぜでしょうか?CSというのは顧客満足です。クレーム対応というのは顧客満足を引き出したとしても無駄なんだと思います。
◆お客様の思いをかなえるということでは、一緒ではあるんですけれど。でも、クレームということで言えば、発信しているのはどちらなの、ということです。田中さんがおり、山田さんがおり、佐藤さんが発信している訳です。
◆となると、このパソコンが使いにくい、というクレームが来たときに、私がCSとして、「皆様ご満足いただいてるんですけどね」と答えたときに本人はどう感じるでしょうか。あなたは特殊なんですよといっているのと同じなんです。
------でも、そういう対応は多いですよね。
◆多いでしょう。だから実際このクレーム研修でも、一般論を言ったら自分だけ別だと。あんた変わってるな、といわれているのと同じになってしまう。ではOJTって何でしょうか。一般論で教えて、その人の役に立つでしょうか。OJTとOff-JTとの違いってそこにあるのではないでしょうか。
◆だから僕はPSを使う訳です。パーソナルな満足。クレーム対応のときに全体を考えるなんて馬鹿げている訳です。広い視野の中で考えなさいといっているだけで、お客様の心はどこにあるのか。
◆お客様の心を池にたとえれば、色々な魚がいる。大きな魚も小さな魚もいる。そこに我々がいろいろな方向から釣り糸を垂れたときに、ヒットしたところからお客様を探っていく。それがいわゆる心情理解な訳です。
◆例えば、お客様は私に対する不信感だけでなくて、今後どうなるのだろうという不安感を持っています。いろいろな心情がある、それを理解するために多角的な方向から言葉を投げかける訳です。
それがいわゆる、CSを知らなければならないということです。でも、個人に対してするのがクレーム対応な訳で、全体の団体交渉を求められている訳ではないのですから。
◆OJTでは「人をしっかりと見ること」ができます。また、「理解度も自分で計ることができます。さらに、「部下の心情を理解して、どういう投げ掛けをするのか」ということも。もちろん、そのような指導を行うためには、リーダーに知識と経験が必要です。
◆またこういう考えの下に、どういう行動をするのかということを見せるというのもOJTリーダーの仕事です。そのガイドラインをみせることができるということも、OJTリーダーがそうあらなければいけない存在理由だと思います。
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