■上司って怖い人?
新人が持つ入社後の一番の不安に、「人間関係」が挙げられます。
特に、「上司」という存在に対しては、「どう接して良いか、分からない」とびくびくしているというのが本音ではないでしょうか。
「上司」イコール「怖い人」というイメージが先入観でついているかもしれません。
確かに、一般的には、上司は仕事には厳しいものです。
そのため、威圧的な雰囲気をかもし出す人も少なくありません。
しかし同時に、新人に対しては大きな期待を寄せ、温かい目で見守ってくれる存在でもあります。
■上司の心配事とは
上司は、新人に対して、このようなことを心配しています。
・職場になじんでいるか
・ちゃんと仕事は与えられているか(やることがなくてぼーっとしていないか)
・トラブルを抱えていないか、まずいことを隠してはいないか
・どんなモチベーションで仕事をしているのか
もちろん、新人はそんなことは露知りませんから、
「何かやらかして上司に怒られたらどうしよう」「どうしたら評価を上げることができるだろうか」
ということばかり考えています。
新人が怒られるのは、言ってしまえば当然ですし、知識も経験もない状況で、評価も何もないのですが、新人はどうもこのようなことを気にしているようです。
ですから、新人研修の場などで、上に挙げたような上司の心情や、「上司から見た新人」に対して正しい理解をさせることが必要です。
■上司にできる最低限の気遣い
さて、上司や先輩に対して新人ができる心配りのひとつに「コミュニケーション」を取るということがあります。
常にホウレンソウができている状況が理想ではありますが、それ以前の段階でできる最低限のコミュニケーションの気遣いがあります。
■その1.礼儀・挨拶を欠かさない
上司・先輩への挨拶は毎日欠かさず行いましょう。
職場に入った時に大きな声で「おはようございます」と挨拶していたとしても、直属の上司や先輩には自席の近くに着いてから、改めて挨拶をするのが礼儀、というものです。
また上司や先輩に何かアドバイスを受けたり、こちらの質問に答えていただいた場合には、
必ず「ありがとうございます」と添えます。
「明日の会議の資料をメールで送ってあるから、先に目を通しておいて」
と言われ、
「はい、かしこまりました」とは言えても、
「かしこまりました。わざわざありがとうございます」と言えない新人が多いようです。
■その2.上司・先輩も気を遣ってくれていることを忘れない
上司・先輩も、忙しい業務の合間を縫って、新人が一日でも早く職場や業務に慣れるよう、積極的にコミュニケーションを取ってくれています。
新人はそれに対して消極的な態度を取らないように気をつけなければなりません。
「あ、そうなんですか・・・・」
「それはちょっと知らないです・・・」
「あんまり興味がないんで・・・」
などのネガティブな発言は、上司や先輩をがっかりさせるだけでなく、
「あいつは物事に後ろ向きだ」などとのレッテルを貼られかねません。
■その3.質問の意図を考えて回答する
上司はさまざまな質問によって、新人の状況を確認しています。
「最近、週末はどういう風に過ごしてるんだ」
という何気ない質問にも、
「ちゃんと身体は休ませているだろうか」「業務知識を覚える時間は取っているだろうか」
などの意図があるかもしれません。
「プライベートにまでつっこまれるのか」
とむっとするのではなく、
「ありがとうございます。充分に休んでおります。」
「たまった洗濯物を片づけつつ、テレアポの練習をぶつぶつとつぶやいています」
などと答えると、印象もぐっと良くなるのではないでしょうか。
些細なことばかり、とは言え、非常に大切な上司への心配りです。
インソースの新人ビジネス基礎研修では、このような部分まで、しっかりとお伝えするようにしています。
☆次回もお楽しみに・・・
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