■新人に必要な「自立と自律」
新人たちが、より組織に貢献できる、社会的に価値のあるビジネスパーソンへと成長するために必要なのが「自立」と「自律」。
昨年度のインソースの新人研修のテーマは、「自立性あふれる、現場で"考え""動ける"人材の育成」でしたが、今年度はそれに加え、「自律した社会人を育てること」を大きなテーマとしました。
「自立」は自分だけで物事を行うことであり、「自律」は自分をコントロールすること。
4月の新人研修では、学生時代、自由に好きなことを選んでやってきた新人に、「自立」した人間になることを求めるとともに、社会通念や組織のルールに従い、行動できる「自律」した社会人になる必要性と重要性についてお伝えしました。おかげさまで、その結果、新人たちの意識が飛躍的に高まったと大変ご好評をいただきました。
新人フォローにおいては、社会人生活も数ヶ月を経た時期に、自分自身について改めて考えたり、組織で経験したこと・感じたことを仲間とともに共有しながら、明確にしていくというやり方で「自立」と「自律」を目指すというのが良いでしょう。今回は、インソースの新人フォロー研修のポイントから、その方法を具体的にお話しいたします。
■ビジネスパーソンとしての「自立」
「新人フォロー」の時期の「自立」は、環境や他者に過度に依存しないということに加え、成長の実感を得ることが求められます。
そのためにまず、研修で行うのは、「自分にあっぱれ!体験(これまでの最高体験、成功事例など)」をグループ内で発表し、共有すること。自分自身の成長実感を得るとともに、お互いの存在意義を認め合うのです。
では、自分が「成長した」と感じる瞬間とは、どのような時でしょう?
・スキル:できなかったことができるようになる
・思考、価値観:見えていなかったものが見えるようになる
・度量:受け入れられなかったものが受け入れられるようになる
自分自身の成長を測るには、このような指標を持つ必要があるのです。努力の先にしか、成長は存在しませんが、自分自身で成長を感じることが、さらなる成長を促すと考えられます。
■ビジネスパーソンしての「自律」
「社会人として、何をやってはいけないのか」を自ら考え、その上で組織のルールを受け入れることとその重要性について、社会に出て数ヶ月経った新人は重々承知しているはずです。
その上で、さらなる「自律」を目指してもらうために、周囲から期待される行動を取ることができる人材へと成長するための意識づけを徹底することが必要です。
その方法としては、改めて「社会的に価値のある社会人」を考えることがあります。例えば、職場で「この人は凄い」「さすがプロだ」と感じる人を挙げ、その人の持っているスキルや行動特性について考えてみるのです。
具体的に例を挙げることによって、ビジネスの本質や周囲が自分に求めていることが明確になり、これから自分自身の成長イメージを持つことができるのです。
■さらなる成長に向けて
こういったことを通して、自分自身でいろいろな「気づき」を得ることができるはずです。上司が10回、20回と口うるさく言っても、理解できず、行動に移せないことでも、自分で気づいたことは、すぐに実行できるものです。
例えば
・一定の目標を持つ
・学ぶ姿勢を持つ
・プロ意識を持つ
・チャレンジ精神を持つ
・独創性を持つ
といったことを実際に感じてもらうのです。
これらのプロセスを通じて、新人がさらに「自立」「自律」してくれれば、先輩・上司の負担もぐっとラクになると思います。
※この項終わり、次回もお楽しみに!
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