■仕事ができて、コミュニケーション能力が高い人がOJT担当者の理想
入社時の研修終了後、新人が本格的に実務を覚えることになるOJT。その担当者はどのように選ばれるのでしょうか。お聞きしました。圧倒的に多かったのは「現場に一任」というご回答、その次に多かったのは「人事部が現場の上司と相談して決定」というものでした。では、どのような人材が選ばれるのかというと、
・仕事ができる社員
・対人能力の高い社員
・若手社員
・面倒見の良い社員
また、OJT担当者にはどのようにあって欲しいですかという質問には、
・新人の相談役になって欲しい
・仕事内容をきっちりと教えて欲しい
・1人前に育ててほしい
というご要望が最も多く、それを叶える上で、業務推進能力に長け、コミュニケーションスキルの高い方が担当者として選ばれているようです。また、OJTは教えられる側も教える側も、ともに成長する場です。そのため、若手社員を担当者に任命し、その成長を期待するという面もあるようです。
■OJT担当者を支援するためにすべきこととは?
さて、様々な思惑のもと決定されるOJT担当者。彼らが円滑にOJTを進行するために、会社として支援すべきことは何なのでしょうか?
これについては、6割の方が「教育・研修などでフォローすることが重要」とお答えになっており、実際に4割強の企業で、OJT研修が実施されているようです。そのほかは「テキストを配って読んでおいてもらう」「OJT説明会を開催する」形で知識の共有をされている企業も見受けられました。
気になる研修・教育の内容ですが、最近の新人への接し方から始まり、育成計画作成のポイントや具体的な指導スキルなどを知ってもらうものが、ほとんどのようです。逆に、OJT指導者へのメンタル面での支援について言及されているものは、あまり多くありませんでした。
しかし、OJT指導者には、新人育成にむけて周囲から多くの期待がかかりますし、本人にも、新人を様々な面でサポートしなければならないという義務感が生まれるものです。これが過度の精神的負担になる恐れもないとは言えません。スキル面だけの支援にとどまらず、メンタル面での支援を加えることで、より実用的なフォローとなるのではないでしょうか。
■いつ育成するかは、企業によってバラバラ
いつOJT担当者を教育するかについては、各企業さまともバラバラでした。新人が入社する前の数ヶ月前から正式な配属になる前の夏ごろまでを基本として、早いところでは、1年前から計画、実施をされているところもありました。
いずれにせよ、新人配属の時期や、配属までの流れなどを勘案して決定されることですので、一概に「いつが良い」ということは決められないのですが、OJT担当者の指導の状況、各部署の協力の程度に応じて、柔軟に研修期間や内容の調整をされることが、より、効果的なOJTにつながるとインソースでは考えています。
☆次回もお楽しみに!