■今の「ゆとり世代」新人を知る
弊社は多数の企業・官公庁さまで内定者・新人研修を実施しております。そのため、たくさんの人事担当者の方から「ゆとり世代」育成について、ご相談やご意見を頂戴しています。
育成担当者の多くが「ゆとり世代は我々とは違う世代だ」とお考えです。しかし、「自分と世代が違う」ことを受け入れて、対応していないようです。実際、自分達が受けてきた育成方法を、そのまま今の新人に適用する例が多く見受けられます。
当社では、育成方法を積極的に変え、ゆとり世代にも受け入れられる育成をすべきだと考えています。今回は、「ゆとり世代」と呼ばれる新人の特徴を踏まえ、有効な育成手法をご紹介していきます。
■「ゆとり世代」の新人の特徴
育成ご担当者さまの声に加え、弊社の新人研修担当講師からのヒアリングをまとめた結果、「ゆとり世代」の特徴は、大きく下記の5点だと考えています。
1.他者視点が育っていない
以前は、家庭における「しつけ」や地域社会による「教育」が充分機能しており、独りよがりの行動やルールを逸脱する行動を取ると、まわりの大人から咎められるというのが普通でした。よって、幼いときから他者の目を気にして行動する習慣がついていました。
しかし、ゆとり世代には、他の大人(=他者)はどう思うのか? という視点が育っていません。すなわち、「ある行動は、他者の眼から見てどう映るか、行動前に気にする」という判断軸が育っていません。
そのため、自ら良かれと思って行動した事に対して、職場で上司や先輩から「勝手なことをするな!」と指摘されても、どうして咎められるか、何がまずいのか理解できないのです。
2.深く考える習慣が育っていない
世代に関わらず、「深く考える習慣が育っていない」人が増えています。特にゆとり世代にはその傾向が顕著です。
仕事においては、「仕事のやり方を全て書いたマニュアルが存在して、それを覚えさえすれば、その通りやれば、100%満足する仕事ができるはず。」と多かれ少なかれ、考えている人たちが増えています。
よって、事前に座学で習ったこと、直前に指示された範囲のことは懸命にやろうとしますが、「これで求められていることは十分できただろうか?」と自問し、指示された行動を超える仕事をやろうとはまずしません。
その結果、仕事の品質に関して、問題点を指摘すると、「そんな事は先に言ってもらわないと困る」と先輩、上司に噛みつくのです。
☆つづきは次回。「ゆとり世代」新人の特徴についてお伝えいたします。
お楽しみに!
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