■新人に欠けていることは、はっきり教えてあげる
現代の若者は、総体的に"自分"の成長には関心がありますが、"組織"や"社会"のためという意識が稀薄であると言われています。
これを「時代が変わったな」で済まさずに、新人に欠けている「組織人」「社会人」という意識を「新入社員研修」ではっきりと教えてあげることが大切です。今の若者は、言ってあげれば案外守ってくれるものです。
また、QCD(品質・コスト・納期)など、仕事の現実を教えてあげることも必要です。「使っていない会議室の電気を消す」とか、「コピーやプリントなどの紙1枚のコストにも気をつける」など、細かいことまで、きっちりと説明しましょう。
■「新入社員研修」は経営陣も深く関わるべき仕事
新入社員は、具体的な知識・スキルと合わせて、その会社での「生きがい」・「働きがい」に関して"トップ"の声を聞きたがっています。
「新入社員研修」は、人事・教育担当者だけの仕事と思われがちですが、会社の"ビジョン"の話では経営陣が深く関わる必要があります。また、それぞれの現場で何を求めているかに関しては、ヒアリングしたり、現場責任者に話してもらう必要があります。そして、社長の話は"儀礼的"に伝えるのではなく、「新入社員研修」の構成された"ストーリー"の中で効果的に行なうことが重要です。
「新入社員研修」は、"会社全体の仕事"だということをしっかりと再確認する必要があります。
■新入社員は顧客に一番近い社員。これを機に会社に"活力"を
新人が入ってくると、やはりうれしいものです。4月は会社全体が"うきうき"しています。この時期は、会社に活力を与えるチャンスです。
新人の口を通して、会社のあるべき姿を考えてもらいましょう。会社に入りたての彼らは"燃えて"おり、真摯に会社をみています。新人にはずかしくない会社になるためにも、新人の知恵を借りましょう。他の社員にも、この時期に、会社から何かメッセージを伝えると有効です。
ここまでできれば最高ですが、「新入社員研修」の時期は忙しいので、なかなか難しいとは思います。ともかく、参考になれば幸いです。