■新入社員のメンタルの弱さが課題
若手のメンタルの弱さを"課題"とお考えになる人事ご担当者さまが
多くいらっしゃいます。前回は、これに対応するために、制度として
「メンター」を立てる「メンター制度」をご紹介しました。
今回は新入社員に目を向けて、注意すべき「考え方のクセ」
(=思考パターン)についてご紹介いたします。
思考パターンには人それぞれ特徴や傾向がありますが、中でも
「良くない考え方のクセ」というものがあります。
これらは「認知の歪み」と呼ばれていますが、代表的なものを
5種類ご紹介いたします
(※複数に合致することもあります)。
■良くない考え方のクセ
1.全か無か思考
何でも白黒つけようとするところが特徴です。
「灰色」を認めることが苦手です。
例えば、「100%でなければならない」
「1つでも間違いがあったらおしまいだ」というようなものです。
2.一般化のしすぎ
個別の出来事について、すべてのことに当てはめようとします。
「(1回の失敗で)自分には向いてない」
「(1回失敗した部下を)あいつは使えない」と思ってしまいます。
3.心のフィルター
一つの良くないことが気にかかり、くよくよ考えて現実が見えなくなって
しまいます。ある人の厳しい指摘が頭から離れなくなり、
心が切り替えられなくなってしまいます。
4.マイナス化思考
良いことや、決して悪くはない(中立的な)ことを、全て悪く受け止めて
しまいます。
「(良かったことを)自分は何もしていない」「どうせ次も失敗する」
5.結論の飛躍
物事を、根拠もなく悪く判断したり、他者の感情を悪く考えてしまいます。
また、この先物事が悪くなると決めつけたりします。
「あの人が声を掛けてくれないのは、私が嫌いだからだ」
「この先もっと追い込まれる」
■こんなクセが見られたら、注意しておく
これらは誰にでもあるものではありますが、面談などをしていく中で
新入社員の方に傾向が見られたら少し気をつけておく必要があります。
これを把握しておくだけでも、OJT担当者やメンターの指導内容が
変わる可能性もありますので、知っておいていただいて損はありません。
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