■ほめ言葉が人を動かす
「部下・後輩のデキが悪くて、ほめるところがない」とか、「私はあまり人をほめたりはしないタイプ」などと言っているようでは、上司・先輩として認識不足です。ほめること(認めること)で、部下・後輩の仕事に対する意欲は驚くほど向上するものです。「ほめる」効用をしっかりと理解し、うまく活用していきましょう。
■ほめることの基本
ア.部下・後輩のほめるべき点を具体的に言葉で言う
何に対してほめてくれているのかが明確に分からないと、ほめられる側も不可解な気持ちになってしまいます。
イ.部下・後輩が良い行動をした時にタイムリーにほめる
ほめられることをした時にほめてもらうことが、最もフィードバック効果が高いといえます。
■ほめるポイントの使い分け
OJTの初期段階では、「真面目だね」「感じがいいね」等の第一印象としてのほめ言葉を意識的にかけてあげます。時間を経て、ある程度相手の特技や長所が分かってきたら、「文章が上手いね」「論理的だね」等のほめ言葉にシフトすると良いでしょう。
■結果は出なくても、その行動をほめることが大事
特に新人に対しては、仕事の結果よりも、良い行動(プロセス)に対してほめてあげることが大切です。悪いこと(部下・後輩にとって報告したくないこと)でもしっかり報告してくる部下・後輩には、"報告した"という行動・事実をまず評価しましょう。結果は、本人の力の及ばないところで、良くなったり悪くなったりするものです。結果とは別に、そこまでのプロセスを確認し、適切に「仕事ぶり」を評価してあげましょう。