【第3話】
私がインソースを創業し始めた頃、
1週間に200本以上の電話営業をしていました。
しかし、ほとんどのお客様が「お断り」でした。
「ニーズがありません」「御社にお話することはありません」
「入札基準を満たしていない」「御社のメリットを教えてください」
「結構です」「忙しいんだこの野郎!」「いい加減にしてください」
・・・などなど、正直、へこみました。
幸い、お会いいただいても、大抵の場合、同様の理由でお断りと
なりました。大きな壁を毎日感じていました。
営業活動の基本は「お断り」への対処です。
ほとんどの商談は「お断り」となってしまいます。
この「お断り」から、一歩踏み出してアプローチしていくのが、
「営業活動」です。
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■「どこに問題点があるのでしょうか?」とお客様にお聞きし、再考を促す
お客様は「なんとなく嫌」とか「先に会った営業マンの方が好き」
「もう、先に決めた会社があるから」「なんとなく、怪しそう」などを
理由として、お客様は断ってきます。
しかし、お断りの理由は希薄な場合が多々あるのです。
そんな時は、自社とライバルを、一つ一つ比較してもらうと
説得しやすくなります。そうすると、自社のメリットが見えてきて、
逆転の可能性も高まります。
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■負けているポイントが明確な場合には自社に持ち帰る
その場で判断するのではなく、可能であれば、
お客様に時間を頂戴して、
会社の先輩や上司に知恵や力を借りて、
逆転する方法もあります。
特に「価格」など、負けている点が明確な場合には、
上司の判断を仰ぎます。場合によっては、好条件が出せる場合があります。
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■きれいに負け、継続フォローの中で成果を出す方法もある
私自身、「お断り」後、ねばって切り返すことを、あまりやりません。
その理由は、
①交渉コスト(時間、労力)が多大にかかること、
②場合によっては大幅値引きなどを要求され、
結果的に粗利が低くなることが往々にしてあるからです。
また、激しくアタックしすぎて、お客様の心象を悪くし、
二度とお取引いただけなくなることも不安です。
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■セールスは「長期戦」を覚悟する
それよりむしろ、「お断り」の後、長期的にアプローチし続けて、
最終的に案件をいただくのが得だと考えています。
ですから、不利な場合には、「きれいに」負け、
人間関係が継続するようにしておきます。
「お断り」については、お客様も実は「痛み」を感じています。
また、後味の悪さを感じています。
「もっと予算があれば、買ってあげるのに」
「上司が反対しなければ、買ってあげたのに」と
思ってくれています。
ですから、お断りの後は、こちらが努めて明るく、
継続的に「その後いかがでしょうか?」とのフォローを
欠かさないようにして、次のチャンスを待つのです。
フォローを欠かさなければ、一定の時間の中で、
新しいチャンスは必ず現れてきます。
そして、必ず売れていくものです。
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■「長期戦」は恥ずかしながら私の基本戦略です!
実際、私のお客様には、数年前にご提案した時には
断られた方が非常にたくさんいらっしゃいます。
お客様は断った後もじっとみなさんを観察してくれています。
「またアプローチしてきたら買ってあげよう」と考えているお客様が
実に多いのです。
私は、「長期戦」をセールスの基本にしています。
「お客様の気持ちと事情は変わる」と肝に銘じて、電話などで
継続フォローを欠かさないようにすれば、
「にこにこしながら」お客様は待ってくれています。
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【営業のポイント】
断られたら、当然、切り返す。しかし、だめなら、きれいに負ける。
そしてフォローを継続して、次のチャンスを待つ。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方