┏─────────────────────────────┓
◆北澤孝太郎氏◆
ソフトバンクテレコム株式会社・執行役員 音声事業本部長。
多数の実績・経験を踏まえ、
独自の営業哲学をお持ちのスーパーセールスマン。
┗─────────────────────────────┛
◇QUESTION◇「伸びる人材を見分けるポイント」
"伸びる人材"を見分けるポイントを教えてください。
◆ANSWER◆ 「丸く生きると伸びない」
僕はよく若い人に、「丸く生きるとのびないよ」と言っています。角がある、偏っている奴の方が将来的には伸びると思っています。
それは、角がある人間の方が、一つの物事に対して一生懸命取り組むからです。角があると、方向性を間違ったり、やり方が分からないために苦労したりはしますが、そういうことは後からいくらでも修正がききます。
逆にこだわりなく常にまあいいか、とやっていると、いつまでたっても自分のノウハウは見えてきません。
これは、全ての顧客に0.9がけでやっていると、営業で受注が取れないのと一緒ですね。
やはり、「あとはできないけれども、ここだけは一生懸命」といった人の方がいいですね。
営業はものすごいんだけれども、回収はまったく駄目、という人も、中年になるとそれだけで問題ですが、若いときはそれくらいの方が伸びますね。
これは仕事だけでなく、人間性についてもいえることで、優等生よりも、案外偏った人の方が引きが強かったり、皆から愛されたりすることがあります。でもこれも年を取ってくるから分かることではあるんですが。
*.。.。・゜*.。.。.・゜*.。.。・゜*.。.。.・゜* .。.。.・゜*.。.。.・゜
◇QUESTION◇「リーダーとしてやってはいけないこと」
リーダーとしてこれだけはやってはいけないことというものがあれば教えてください。
◆ANSWER◆ 「自分のために嘘をつかない」
リーダーとしてこれだけはやってはいけないと思うのは、
まず自分の情熱込めないジャッジをすることです。
長期と短期、全体と部分など二律背反するような葛藤を決断していくのがリーダーの役割ですが、そこに情熱というか心がこもらないと、部下の燃えている気持ちをくじきます。
一度情熱をくじいてしまうと軌道修正がなかなか難しい。多くの判断を求められるのがリーダーですが、その判断がたとえ間違っていたとしても一生懸命やっていれば、部下にもそういった姿勢は伝わると思います。
それから、嘘をつくときは気をつけてください。嘘には二種類あって、いわゆる「嘘」と「虚構」に分けられます。
たとえば、病気の同僚がいたときに、「いや、実はね、俺の、親父も同じような病気でね」。そこからは脚色で、「こうこうこうで、治ったよ」と言うのは虚構です。相手を幸せにする嘘は「虚構」と言えます。
しかし、自分のために嘘をつくと嘘つきになります。特に営業マンは、虚を構えることは許されますが、嘘をつくことは許されません。
リーダーとなったときに一番許されないことは、自分のために、部下に対して嘘をつくことです。
人間というのは下からはよく見えますから、こういった嘘はすぐ見破られます。そうすると、リーダーとして尊敬はされません。低レベルで意気投合するか、嫌われるかのどちらかです。
リーダーとしてもっとも重要なことは、いい人であることではありません。いい人であろうとして、自分の力を抑えるよりは、多少強引でも、皆を引っ張っていけるような力がリーダーには必要です。
「善事をなさざる善人よりも、善事を為しうる悪人のほうが頼りになる」という言葉があるように、悪人であってもいいことをできるリーダーが、いいリーダーです。
もちろん、聖人君子みたいなリーダーが一番ですが、完璧な人はそうそういません。だったら、いいことをしないいい人よりも、いいことをする悪いやつの方が、リーダーにはふさわしいと思いますね。
(つづく)
※次回は、第3部「『仕事』について」から「ポリシー」という内容でお届けします。
:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:・:--☆--:
★2008年2月15日明日香出版よりついに発売!!
~弊社代表・舟橋執筆『営業のプロが新人のために書いた本』!!
※
amazonでの本書紹介ページ:ご購入はこちらから インソース「
営業力強化研修」
~テレアポ・セールストークから営業管理まで"計60タイトル"~
:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:--☆--:・:・:--☆--: