◇◇QUESTION◇◇
30代の元技術者です。 会社の組織変更に伴い、
開発部門が縮小され、
営業担当になりました。初めて、営業に出ました。
なんだか、お客様の視線が冷たく感じられます。
どこが悪いのでしょうか?(技術系企業営業担当者 30代)
◆◆ HINT ◆◆
ビジネスマナーや外見は極めて大切な「営業ツール」です
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■「営業は昼に中華食うな!」と激しく叱られる私
実は私も30歳を超えて、本格的にお客様の前に出ました。
最初、全然、相手にされませんでした。
恥ずかしい事に、おじきも挨拶もぎこちないものでした。
白状しておきますが、挨拶で、午後なのに「おはようございます」
と言ってみたり、叱られてばかりでした。
一番驚いたのは、銀行員時代、
大阪で「営業の神様」と言われた某次長に待ち合わせた
JR三ノ宮駅のホームで激しく叱責を受けた事でした。
「営業は昼に中華を食うな!」
なんて事だ、知らなかった!営業担当者は昼食にも気を使うなんて!
まあ、口臭のある営業なんて信用されるはずがない。
当たり前の事を嫌という程気づかされました。
実際、この方も、私同様、
基本的な行動・振る舞いがぎこちないのではないでしょうか?
その点をお客様が感じていると思います。
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■営業のできる、できないは一瞬で判断される!
営業はスポーツとか芸事、武道などに似ています。
会った瞬間に「できる」「できない」が見えるものです。
みなさんも会った瞬間に「この人できる!」
と思った事はないでしょうか?
そのポイントは何ですか?たぶん、「外見」「振る舞い」ではないでしょうか?
中身で勝負と言いたいところですが、
自分のビジネス能力が高い事を相手に見せる上で、
「外見」「振る舞い」は極めて重要です。
特に30歳を超えて営業に出る場合には、
歳相応の振る舞いができることが極めて重要です。
多くの人がココで失敗しています。
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○具体的なポイント
◇第一声は「笑顔」で「かまずに」
まずは、第一声の言葉です。
「本日、お時間を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます」
と言うのが普通だと思います。
しかし、実は、話している内容に関しては、
お客さまはあまり聞いていません。お客さまが気にしている所は、
以下にあげたような話し方、表情、しぐさなどです。
(1)挨拶の言葉をよどみなく言う(かまないこと)
自信あふれる声でよどみなく言えれば、「力」がある人に見えます。
かむのはNGです。経験の少なさがばれてしまいます。
ビジネスにおいては、経験の深さが喜ばれます。
(2)顔が満面の笑顔か?また目に力があり、目も笑っているか?
顔だけではなく、目も笑っている方が喜ばれます。
親しみを表現できるのは笑顔、特に目が笑っていることです。
今日お会いできて、人間として嬉しいということを表してみましょう。
「目に力がない」のは営業として、弱いです。
「声が大きいだけ」では、優秀には見えません。
人はできるだけ、優秀な営業担当者から買いたいのです。
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◇名刺交換はビジネス道の基本です。「す早く」「きれいに」
営業における名刺交換は、もう、恐ろしいくらいに、
ビジネス能力が出ます。
勝てる名刺交換である事が絶対必要です。
もう、武道の勝負ぐらいの気持ちで毎日やっています。
私の考える名刺交換のポイントは
(1)絶対に相手より、先に渡す
名刺を先にもらったら、営業担当者として、「負け」です。
なぜならば、
「礼儀を知らない」「アマチュア」という印象を与えてしまうからです。
それを理由に商談上不利になってしまうかも知れません。
ただ、無念でも、相手が先に渡してきたら、潔く先にもらいましょう。
(2)営業担当者として美しいお辞儀をする
手はまっすぐに伸ばして、お辞儀しながら、
相手のひざあたりが見える程度に頭を下げつつ、渡します。
30度ぐらいに腰を倒して渡します。この姿が美しいのが理想です。
これが決まると、気分よく営業に入れます。
メージとしては、きびんに頭を下げ、
お客様より少し遅く頭を上げるのが慣れたお辞儀です。
「30秒下げろ」とか教えられる事もありますが、
それは「お見送り」の時間であり、
挨拶の時の長時間の下げすぎは良くありません。
無粋で素人感があります!
※とっておきの練習方法
最近考案したとっておきの練習方法をお教えします。
挨拶しながら名刺を渡すのは難しいので、
まず、美しい形で名刺だけ渡す訓練を行います。
サッと手を伸ばして渡す練習だけします。
素振りのように何回も何回もやります。
出来ればビデオを取り、それを見ながら練習すると
上達も早いです。
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◇服装・身だしなみは、営業担当者として絶対注意すべし
営業担当者は服装だけでなく、
口臭、体臭、寝グセなど身だしなみにも注意すべきです。
意外とこの点がマズイ営業担当者がけっこういます。
私は残念ながら、若いときから「見た目」は芳しくありません。
営業担当者にすぐなれなかったのは、性格・能力だけでなく、
容姿が大きく影響しているのかもしれません。
ですから、外に良く出るようになってから、
努めて、服装・身だしなみは「こぎれい」にして参りました。
「こぎれい」とは、以下の事ができている状況です。
*毎日朝必ず顔を洗う。髭を剃る。お化粧をきちんとする。
口臭、体臭をさせない。
*きちんと洗濯され、糊の利いたシャツを着る。
*ズボンの折目がきちんとある、過度にカジュアルな格好はしない。
*靴は磨いてある。
*自分にあった背広を着ている。
などです。
自分に当てはまらないか、チェックしてみてください。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方