■仕事と作業
昨今の環境下で、営業担当者はこれまで以上の仕事の効率化を
求められていることかと思います。
ビジネスパーソン向けの雑誌や書籍でも、思考法、会議術、文書術と
いったビジネススキルの向上や効率化のためのノウハウが取り上げ
られています。
しかし、「仕事」と「作業」は必ずしもイコールではありません。
営業担当者にとって、最も重要な仕事の一つは、お客さまへの価値
提供でしょう。プレゼン資料の作成などは、そのための作業の一つ
にすぎません。
つまり、資料作りや分析、会議などは作業であり、仕事を成し遂げる
ための手段に過ぎません。
■提供価値こそが営業の仕事
作業は仕事を成し遂げるための手段ですから、効率化のためには、
いま自分のやっている作業にはどんな意味があるのかを考えること
は大切です。
しかし、最も大切なことは、自分はお客さまにどのような価値提供を
行うか、自社はお客さまに対してどんな価値提供が出来るかを考え
ることです。
「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルそのものではなく、穴であ
る」というマーケティングに関する古い格言があります。
コンサルティングのようなソリューションであれ、本やバッグのような
非ソリューションであれ、お客さまはその商品・サービスを通じてなに
かを得たいと思っているはずです。
その何か(時にはそれが明確にはなっていないかもしれません)に
応えることこそが、営業担当者の仕事ではないでしょうか。
自社の商品・サービス(既存のものもあれば新開発のものもあるで
しょう)がお客さまにどのような価値を提供できるのか、そのことを営
業担当者は考え抜く必要があります。
(つづく)
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方