【内気営業「中島」のマル秘営業テクニック】
内気営業「中島」のマル秘営業テクニック 【6】
■私の営業のやり方についてお客様に質問されて、お答えしたこと
自動車販売会社のお客様と「営業研修」の話をしているとき、
こんな会話をしたことがあります。
「中島さんはいつもどういうふうに営業しているの?
今日はこれを売ろう!とか決めて来るの?」
想定外の質問なのでなんとか笑顔を作り、身を乗り出します。
「え~どうなんでしょうか・・・・・・・・(急にいわれましても・・・)」
その場でじっくり考えさせていただきました。
「あんまり『売ろう』とかって思ったことないです。なんというか・・・、
そういうことじゃなく・・・御社営業の皆さんの売り上げが、少しでも
上がるには、どうしたらいいかを、考えてきました。」
言ってみて、これが自分でも、一番しっくりくる表現だと思いました。
「・・・・・・・。へぇ~~そうなんだぁ。中島さんって面白いよねー。でも
そういうところがいいんだろうねー。」
妙に納得したようにおっしゃたので、ぶんぶん手を振って
訂正しました。
「あ、喜ばせようと思っていったわけじゃないんです。
本当にそうなんです」
その後、私がいかにそのお客様について考えてきたかを詳しく
お話ししました。
■良い内容のものを、良いタイミングでご提供することを考えています
自分が買うときもそうですが、「いらないものを売っても(買っても)
しょうがないかな」と思っています。そんなに喜んでももらえないで
すし。研修が商品だと、終了後のアンケートに結果が出て、皆さん
にご満足いただけたのかどうかよくわかるので、余計にそう思いま
す。お客様の課題点に対して、良い内容のものを、良いタイミングで
ご提供したいと思っています。
なので商談では、そのタイミングを伺う気持ちで話をしています。
どんな部署があるのか、働き方はどうなのか、何がやりがいなのか、
みんな何に困っているのか、すべきなのにできていないこと、等。
困っていることやできていないことを聞けたら、良いと思いますが、
あまり簡単に教えてももらえないので、一応、紹介する研修を
準備していきます。
でもこれも、「売ろう」と思っているのではなくて、この研修に対して、
「これはいらない」と言ってもらうことで、いる研修を教えてもらう
作戦です。
売るために何を聞いたらいいかをたくさん用意しておくのは良いこと
だと思います。たとえば、当社の研修でいうと、新入社員の数・新入
社員の雰囲気・配属時期・誰が教えるのか・OJT担当者はいるのか
・その担当者はどういう人か・OJT担当者が担当者である期間はどの
くらいか・OJTのためのシートはあるか・OJT担当者の声、このあたり
を聞いておくと、OJT研修が売れます。
(もし売れなくても紹介するタイミングがつかめます)。
■舟橋のコメント
1.「ギャップを自ら作り出して、営業チャンスを作る!」
中島さんは、お客様から見ると不思議に見えます。
「こんなちいさい子が営業してるんだ!(外見ですが・・・)」
働きマンの様な営業ウーマンには見えないし、どう見ても、
「セールス」というにはかなり無理のあるイメージです。
加えて、内向的です。ですから、よく
お客様にこんな質問を受けたりします。人は不思議なもの
が好きな好奇心ある生物なんです。
ですから、営業トークがすぐ出てこないみなさんは、こんな
状況を意図的に作り出して、利用してください。例えば、
内気な人は、「あえて派手なネクタイを締めてみる(動物柄
とか)」また、「見慣れない小物(洗濯バサミとか?)をさりげ
なく見せてみる」などで、注意をひくのが有効です。
ちょっと試してください。
2.「思い詰め」を営業に活用する!
中島さんは、よく思い詰めるタイプです。いろんな事が気になったり、
心配になります。ですから、今回の商談でも、本当に思い詰めて、
お客様の事を考えていたのではないかと思います。これも、使えます。
「自分に関心を持ってくれる人に好感をいだく」のは人としてすごく自然
な事です。内向的な事が好感につながったと言えます。
3.「思い詰めて」準備する
とにかく、思い詰めて、いいものを出そうと考えていますから、
準備にぬかりはありません。さまざまな観点から準備をして商
談に臨みます。とにかく思い詰めますから。そうすると、お客様
は楽観的な営業と話すよりは、追い詰められます。よって、セ
ールス成果につながるのです。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方