【内気営業「中島」のマル秘営業テクニック】
内気営業「中島」のマル秘営業テクニック 【18】
■反応が薄いお客様にどう対処するのか?
内向的な営業のチャンス!
お客様の中には、反応の薄い方がいらっしゃいます。実際のところ、
何を考えているか、また話を聞いてくれているのかいないのか、よく
わからないので、すごく困ります。熱心に準備してきた内容も、特に
喜んでいるように見えず、一体何に興味があるのか、まったく掴めな
いことがあります。私は最初の頃、そういうお客様がすごく苦手でした。
上司に「頑張って克服しなさい」といわれ、上司や先輩を相手にさん
ざんロープレもさせられました。そういった努力の成果かどうか分かり
ませんが、「反応の薄いお客様対策」としてなんとなく身につけたテク
ニックを皆さんにお伝えします。
■反応の薄いお客様に対応するポイント
1.まず、とにかく自分が持っている情報を浅く広く提供する
まず、自分の持っている情報を10分間ぐらいさらけ出します。業務
知識がない間は大変だと思いますが、少ない知識を振り絞り、ご説
明します。この場合、先にヒアリングをしようとすると失敗します。お
客様の方は、まだこちらに話をしようというほど心を開いてくださって
いないので、まずは情報提供をし、関心を持ってもらうしかありませ
ん。自信を持って話せることを堂々と話しましょう。
2.きけることだけヒアリングする
10分話し終えたら「○○はどうですか?」など、説明した内容に関連し
た話をお客さまに振ってみます。普通、もともと話好きの方や、質問・
疑問の多い方は、ここで話をしてくださいます。が、反応の薄いお客
様は、こちらの質問に対する回答も「特にありません」という場合が
多いものです。そうすると、さらに困ると思いますが、ここで慌てては
いけません。
3.渡すものだけ渡して10分で帰る
ここで、粘ろうとすると、うんざりされることが多いです。なので、いさ
ぎよく自分の限界を認め、今回の商談の「締め」に入ります。
「今回、私の力不足で、うまくご要望をお聞きすることができませんで
した。申し訳ございません。次回は私の上司を連れてきますので、上
司に伝えるため、今お客様がご興味や問題をお持ちの内容を、教え
てください。」
私は、正直に力不足を白状するようにしています。でも、そうすると、
お客様は教えてくださることが多い気がします。「管理職研修につい
て情報収集をしている」や、「新入社員研修を検討している」など。そ
の他にも「テレアポが新人ぽかったのでアポイントをあげようと思った」
といわれたこともあります。
(苦笑)
一つ注意としては、力不足を白状した以上、ここで自分が知っている
ことがあっても、中途半端にお伝えすべきではありません。お伝えした
内容にご満足いただけないと、「上司の訪問」がふいになってしまうか
らです。
■実は反応が薄いお客さまは好意的に考えてくれる人が多い!
ささやかな私の経験上、反応が薄いお客様はこのような状況につい
て、こちらが思っているほど深く気にしていないことが多いです。こち
らは、「うまく商談ができなかった」と思って次の連絡をすることに二
の足を踏んでしまったり、このお客様とは仲良くなれないと絶望して
しまったりすることもあります。しかし、こちらが思うほど相手は気にし
ていないことが多いので、気持ちを切り替えて、積極的にアプローチ
しましょう。
■舟橋のコメント
反応が薄いお客さまについては、私を含め、ほとんどの営業担当者
が苦手とするのではないでしょうか? そんな中、私は中島さんのア
プローチは上手だなと思いました。もしかすると内向的な営業の得
意分野かもしれません(お客様がそもそも内向的ですから)。
本件に関する教訓は、「ライバルの少ない顧客を見つければ成功す
る可能性が高い!」ということです。一般的に営業担当者は話し好き
ですから「手応え」のある話のかみ合う顧客のところを好んで訪問す
る傾向があります。よって、このようなお客様を好んで訪問する営業
担当者は少ないと考えられます。そこで、内向的な営業の出番です。
むしろ訪問や架電頻度を上げ、アタックしましょう。素直な心でアプロ
ーチするうちにだんだん心をひらいて下さり、受注を下さると思います。
チャンスです。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方