【「売る」仕組みを作るマーケティング】
「売る」仕組みを作るマーケティング 【7】
今週もマーケティングにおける4つの視点
Product(商品)
Price(価格)
Place(流通)
Promotion(販売)
のお話です。
先週は「Price(価格)」より、「値段には理由があるというお話をさせていただきました。さて、本日はその続き、価格設定のテクニックをお伝えいたします。
■威光価格
ブランド品、美術品、高級自動車、飛行機のファーストクラスなどには、威光価格が適用されます。威光価格をつけることにより、高品質を証明したり、購入者の自尊心を満たすことで高い利益を目指します。
■端数価格
端数価格とは、198円、2,980円など、価格を端数にすることで、割安感を出し、販売意欲を促す方法です。実際、端数にした場合、差額の2円や20円以上の割安感を感じ、購買が高まることが経験的に知られています。食品や日常雑貨品などで頻繁に用いられます。
■慣習価格
慣習価格とは、一定の価格が長期間に渡って続いた結果の価格です。慣習価格以上であれば、購買量は一気に減少し、それ以下の価格でも購買量はさほど伸びないと言われています。昨今のデフレ不況期には、慣習価格が一気に崩れ、あらゆるものの低価格化が進んでいます(代表的な慣習価格に、自動販売機の清涼飲料水価格がありますが、昨今、低価格自動販売機が大幅に売上を伸ばしています)。
■セット価格
複数の製品をセットにして価格をつけ、お買い得感を出し、購買意欲を高める方法です。ハンバーガーショップの各種セット商品、パック旅行商品など、多数の例があります。
■キャプティブ価格
本体価格を安く設定し、プリンタトナーなど価格の高い消耗品で利益を得る方法です。「キャプティブ captive」とは「捕虜」の意味です。
■ペネトレーション・プライシング
市場に参入する際、販売価格を製品の総コストと同等かそれ以下に設定し、一気に市場シェアを確保し、規模の経済を実現する方法です。近年のネットブック(小型パソコン)の普及などに利用されました。
■スキミング・プライシング
ペネトレーション・プライシングとは、逆に最初は販売価格を高く設定し、利益を確保する方法です。
☆次週につづく
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方