営業職「誰もやらない」101の秘策

 【「売る」仕組みを作るマーケティング】

営業職「誰もやらない」101の秘策

買い手側から見たマーケティングの視点「4C」

「売る」仕組みを作るマーケティング 【9】

買い手側から見たマーケティングの視点「4C」

先週まで、マーケティングにおける4つの視点(Product:商品、Price:価格、Place:流通、Promotion:販売)、すなわち「4P」についてお話いたしました。

実はこの「4P」は売り手側から見たマーケティングの視点です。買い手であるお客さまの視点(市場志向)でマーケティングを捉えるとどうなるでしょうか?

今週は、お客さまの視点で捉えた「4C」についてお話します。


■顧客価値(Customer value)


その製品やサービスがお客さまにとってどんな価値があるかという視点で考えます。アメリカのマーケティング学者のセオドア・.レビットはこう言いました。「顧客は1/4インチのドリルが欲しいわけではない。1/4インチの穴が欲しいのだ」。1/4インチのドリルを売る、というのは企業の視点で、1/4インチの穴が欲しいという顧客のニーズを満たすにはどうすればいいか、から考えるのがお客さまの視点です。


■顧客コスト(Cost)


その価値を手に入れるためにはどれだけの費用がお客さまにかかるか、そのためにはどれだけのコストなら負担できるかを考えることです。製造原価に利益を乗せて販売価格を決めるのではなく、その価値にはお客様はこれだけ支払うことができる、従って必要な利益を確保するには製造原価をこれだけに抑えなければならないという考え方になります。


■利便性(Convenience)


利便性とは入手しやすさです。深夜営業の店舗、あるいは24時間注文可能なインターネットショップなど、お客さまのライフスタイルに合わせた販売体制の構築が利便性にあたります。逆に入手を難しくすることで、顧客価値を高めるという考え方もあります。


■コミュニケーション(Communication)


企業の声(メッセージ)がお客さまに正しく届いているか、またお客さまの声が企業にきちんと届いているか。つまりお客さまと企業との間で双方向でのコミュニケーション(対話)がとれるようにします。最近ではツイッターやFacebookなどのSNSが双方向のコミュニケーションツールとして活用されています。


■マーケティングの4Pと4Cの関係


企業視点の4P、市場(お客さま)視点の4Cといえます。どちらが優れているかという議論ではなく、視点の違いがあることを理解し、マーケティング・ミックスを考える際に混乱しないようにすることが大切です。


☆次週につづく


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