【営業担当者としてパワーアップを図る】
営業担当者としてパワーアップを図る 【13】
■組織、上司は何に興味があるのかについて考えて伝える
実は、「上司が興味のある情報をうまく伝えられない」というのは、組織で必要とされる論理力が不足していることが多いのです。組織には、組織特有の「ものの見方」が存在します。金融業なら金融業的な見方、製造業なら製造業なりの見方が存在します。組織特有の「ものの見方」とは、すなわち「自社において大切なこと」は何か?ということです。上司に情報を伝えるときは、あらかじめ、上司と「自社において大切なこと」は何か?ということについてすり合わせておくことが重要です。そうすることによって、組織にとって「論理的な」説明をすることができます。
■5W1Hが明確な情報を伝える
ビジネスにおいて、数字や日付などの、いわゆる5W1Hの情報は、非常に重要です。
5W1Hが欠落することによって、その情報は、だらだらととりとめなく長くなってしまったり、相手に誤った情報を伝えてしまうことがあります。これらを改善するためには、最低限以下の3点の重要性が分かっていなければなりません。
・「伝えるべき内容」を事前に考えておくこと
・「伝える内容」が過不足ないか確認しておくこと
・「伝える時間」が適切であること
■論理力と説明力を同時に鍛える要約説明トレーニング
これら2つを同時に鍛えるためには、「文書要約」と「1分間の説明演習」が極めて簡単で効果的です。そこで今回は、「要約説明」を中心に据えた、「伝える力トレーニング」を行います。
文書要約と要約説明のトレーニングをすることで、自分の「ものの見方」を明らかにすることができます。それが、他メンバーの解答と一致していれば、組織において求められる論理力を持っていると言えます。また、違っていた場合には、他メンバーと「違う点」を認識することで、「自社において大切なこと」が何かまた、「過不足」を明確に知ることができます。
要約を何度も繰り返すことで、だんだん、ものの見方のズレはなくなっていきます。また、要約した内容は忙しい上司に伝えることを考え、おおよそ1分程度で説明できる分量、つまり200文字程度にまとめます。200字程度にす
るのはかなり苦しいですが、内容を取捨選択することは説明準備に有効です。完成した要約文を1分間で説明する練習を何度も何度も実際に繰り返し、声に出して行います。練習することで説明の技術は確実に向上します。
▼ 営業力強化研修
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方