【1】PLAN(計画、目標、仕組みづくり)
計画の段階は、これから行う仕事でどのような成果を狙うかという目標を明確にした上で、目標を達成するための仕事のやり方(プロセス)をどのようにするかを決めます。
簡単に言えば、「具体的な全体目標の設定」をして、「誰が」「何を」「いつまでに」(部下の能力によっては「どのように」も)やるかを指示することです。
優秀な部下は、計画に参画させる(意見を求めてみる)ことも有効です。自らの判断基準を理解させる絶好の機会となります。
【2】DO(実行、指導)
実行の段階は、計画の段階で決めたことを実行します。
その際にポイントになるのは、部下に実行できる能力があるかどうかを知ることです。
能力欠如、不足が分かった場合には、その部下に対して詳細な手順を指示・指導を行わなければなりません。これも「実行」の段階に含まれます。この際、間違っても部下の仕事を取り上げ、自分で終わらせてはなりません。一度任せた仕事は最後までやらせなければ次に繋がりません。
また、優秀な部下に期待をしすぎ、能力を超えた目標を与え、ただ督励するのは、いわゆるシメツケ管理です。
実行の過程で、敢えて首を突っ込んで状況を把握し、絶えず指導・教育を行うことが、何より重要です。
【3】CHECK(点検)
あらかじめ決めた管理項目によって成果や仕事の実行状況をチェックし、問題の有無をみます。この点検の段階は、達成状況確認を行うことだけではありません。
より重要なことは、未達成であれば、「計画」や「実行」の段階にさかのぼって原因を究明し、仕事の進め方が適正であったかをチェックします。「点検」作業は、必ずプロセスに立ち戻って
考えることが必要です。
【4】ACTION(改善策の実施)
「点検」の段階で見つかった問題について、原因を特定し、それを除去することによって再発防止、改善を図ります。
「とりあえず終わって良かった良かった!」で打ち上げていては管理になりません。
なぜミスが起きたのか、仕事のやり方にまでさかのぼって原因を除去することが最も重要です。
■PDCAサイクルの一例
具体的なPDCAサイクルの事例を挙げてみました。
みなさんもこのサイクルに沿って、仕事の管理を見直してみてください。
※「1ヶ月間の新商品営業キャンペーン」
P:目標を掲げ、モチベーションを高める
(「営業店トップを目指す!」など)
その後、ターゲットを営業担当者別に選定し、週ごとの目標を
設定する。スキルレベルの低い担当者には、営業手法の事前
トレーニングを行う。
D:一斉に営業活動を行う。日次で成果を確認し、進捗の思わしく
ない部下には指導(同行訪問など)を行う。
C:最終成果を確認する。全体はもとより、個人レベルで達成度合い
を把握、また当初計画の課題を振り返り、全メンバーで共有する。
A:上記の課題をもとに、担当者への指導、部署の目標設定を再度行う。
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