組織においては、個人の目標も「組織として実現すべき大きな目標」がブレイクダウンされたその"一片"でなければなりません。
組織に属する人間にとっては、それぞれの目標(下位目標)が組織としての大きな目標(上位目標)を達成するためのワンステップとして有効でないといけない訳です。
しかし、「具体的にどのような目標を立てたらいいのか分からない」あるいは「達成できそうもない目標を上司から押しつけられ、正直困っている」方もおられると思います。
また、管理監督職の皆さまの中には、「部下の立てた目標が、あまりにも組織の目標から外れている」であるとか、「部下の立てた目標に対してきちんと評価・修正するスキルがない、その時間もない」というお悩みをお持ちの方もおられるかと思います。
このような事態を防ぐポイントは、
ア:大きな目標ではなく、すぐにできる「小さな」目標を立てる
イ:すぐにやらなければならない「優先順位が高いもの」を目標とする
ウ:やることを増やすのではなく、「やらないことを決める」
という3点です。
「目標管理」は管理職の方が自らの職場で達成すべき目標を確実に実現するために必要なものです。目標達成のためにメンバーの個々人が立場・役割・能力に合わせて、ふさわしい目標設定を行い、目標を達成するためのアクションプランを立てます。それを"確実"に実行するために、目標の管理が必要となります。
どんなにすばらしい成果でも、締切を過ぎてしまえば、目標管理としては失敗です。そのためには、定期的に部下とミーティングを持ち、仕事の進捗状況を目標・アクションプランと照らし合わせてチェックすることが重要です。
1.改善目標の見つけ方
目標管理は具体的には「個人一人ひとりが自ら目標を立て、それを達成できるよう創意工夫すること」を指します。
つまり、自分で立てた目標を、自分で管理しながら達成していくことで、仕事に対する意欲と満足度が高まるわけです。
仕事にポジティブな職員が増えれば仕事の効率化が図られ、管理監督職の方にとっても負担が減ることになります。
※ちなみに、管理監督者が、その部下に一方的に目標を与えて、その達成を管理するのは「ノルマ管理」です。
目標対象を洗い出す際には、以下の4点などを基準とします。この段階ではとりあえず、以下の基準に沿った目標をできる限り多く挙げます。
ア.経営方針・部の方針に沿ったもの
イ.顧客向けサービスの観点から改善を要するもの
ウ.改善すると効果の上がるもの
エ.緊急性が高いもの・・・など
目標をできるだけ多く挙げたら、優先順位づけを行い、実際に実行する目標を決定します。目標は、以下の条件を満たしているものから、順に実行するようにします。
ア.目に見えて社内、顧客の評価を上げるもの
イ.短期間で評価できるもの
(長期目標の場合でも段階を分けて短期間にする)
ウ.数値目標にしやすいもの
エ.業務遂行に密接なもの・・・など
次回は、「ゴールの設定方法」「実現する計画づくり」について、みていきたいと思います。