「PDCA」という言葉は、会社に勤務している人であれば、ほとんどの人が知っています。
「PDCA」とは、PLAN(計画立案)⇒DO(計画実行)⇒CHECK(実行の評価・検証)⇒ACTION(評価・検証に基づく改善行動)のことであり、仕事を正しく進めていくうえでの「プロセス管理」にほかなりません。しかしながら、このPDCAを「継続的に」行っている会社、部門は非常に少ないのが実態ではないかと思います。それはなぜでしょか?
主な理由として、以下の点が挙げられます。
1.リーダー・管理職の方々が、PDCAの重要性を理解していない
2.リーダー・管理職の方々が、若い時からPDCAを行ったことがない
3.リーダー・管理職の方々が、時間がなくなって途中でやめてしまう
4.リーダー・管理職の方々が、途中で飽きてしまう
つまり、PDCAが行われない理由は、リーダー・管理職自身にある訳です。企業のリーダーがこんな状態では、会社の安定的な発展は望めるわけもなく、常に「場当たり的な」仕事の進め方しかできないのではないかと思います。
それでは、「PDCA」の本質とは、何でしょうか?
まずは、「マネジメントツール」です。つまり、リーダー・管理職が、自身の部門業務をマネジメントするためのツールであるということです。「PDCAは部下がやるもの」と勘違いしているリーダー・管理職に出会うことがありますが。それは大きな間違いです。次に、「リーダー・管理職の能力測定ツール」です。PDCAの進め方によって、リーダー・管理職の能力が一目瞭然となります。自身の部門において結果を出している方は、間違いなくPDCAをしっかりやっており、結果を出せない人はその逆であります。3つめに、「リーダー・管理職の育成ツール」です。PDCAをきちんと行うことができるようになることが、マネジメント能力向上に直結します。
最後に、「部下の人材育成ツール」です。PDCAを若いうちから継続的に行うこと、習慣づけることによって、部下が若いうちから考える習慣を身につけることができ、能力向上に大きなプラスになります。以上をまとめますと、PDCAとは、「マネジメント層の最も重要な業務管理ツール」であり、PDCAの考え方、PDCAに基づいた仕事の進め方は、若いうちから体得していかなければならいということです。
PDCAができないリーダー・管理職についた部下は、能力向上の機会を逸することになり、不幸であると言わざるをえません。リーダー・管理職の「罪」によって被害を受けた「被害者」と言い換えることができます。そんなリーダー・管理職にならないように、常に自己研鑽に励み、成長をつづけましょう。