インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

 【グローバル人材育成について】

インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

グローバル人材育成について(4)

グローバル人材育成について

グローバル人材育成について(4)

今回は、海外で必要な能力について考えます。

海外で必要な能力は、何と言っても語学力です。最低限の語学力の基準は、会社ごとに設定されていると思われますが、TOEICスコアで言えば、500~600くらいではないでしょうか。800以上あれば、書く、聞く、話すにおいて、ほとんど支障がないと思われます(私のスコアは800まで達していませんので、偉そうなことは言えません。お許し下さい)。

しかしながら、先にも述べたように、語学ができることは必ずしも海外での仕事ができることにはつながりません。社会人としてのベース能力が身についていないと、単に発音がきれいで日常会話に優れた人に終わってしまいます。筋道立てて、明確な言葉で話さないと、相手に通じませんし、現地スタッフも動いてくれません。日本のように、曖昧な言葉でも相手が分ってくれるだろうなんて甘い考えは通用しません。

私はシンガポールに赴任した当初、シンガポール人の英語のいい加減さにビックリしました。しかしやっていくうちに、語学はコミュニケーションツールなので、発音、文法が多少間違っていても構わないという結論に至り、普段の会話では発音、文法を意識しすぎないようになりました。後にアメリカで1億円の回収、アパレルのブランドマネジメントに関わる仕事を行いましたが、交渉、ディスカッションで困ることもなく、1億円を回収して帰国し、携わったブランドは日本で大ヒットしたことがありました。但し、文章を書くときには、正しい英語で書かないといけないため、きちんとした文法を身につけておく必要がありますので、書く能力についても向上させないといけません。

また、異国文化の理解も必要です。政治、経済、歴史、民族性、考え方、価値観など、現地の背景を理解しないで、日本の考え方、価値観だけで判断すると、とんでもない事態が発生することもありえます。日本人は性善説に立って考えるお人好しが多いですが、基本的に性悪説に立った考え方を持っておくべきです。日本が、島国で、江戸時代の鎖国によって海外列強から守られてきた歴史的背景があるのに対して、欧米、アジアの歴史は、戦争、侵略、植民地化の歴史です。常に、人を信用しすぎないで、我が身は自分で守るしかなかったわけです。

☆次回に続く・・・。お楽しみに!

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