インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

 

インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

育成の主語は常に「本人」

育成の主語は常に「本人」

■新人育成側の立場に立って思うこと

私は日頃、営業としてお客さまの新入社員の育成やOJTトレーナー育成をご支援させていただいているのですが、今年は私のチームにも新入社員が所属されました。

正直実際に自分が育成に携わることになると「なかなか難しいものだなぁ」と感じる毎日です。

そんな中で自分が新入社員のOJTを進める上で、重要なポイントだな、と思うことが6つありますので御紹介させていただきます(勿論、これらの全てが出来ているわけではありません)。


■ポイント1.トレーナーとしての心構え

まずはトレーナーとして、どのような心構えを持つべきなのか?についてです。個人的に、トレーナーが持つべき心構えは二つあると思います。

一つ目は、育成の主語は常に「本人(新入社員)」であるべき、ということです。

主語が新入社員である、というのはつまり、「新入社員【を】育てる」ではなく、「新入社員【が】育つ」ということです。終始このスタンスで接するからこそ、新入社員自身に「自分の成長の責任は自分にある」という自覚と向上心を引き出せるんじゃないかと考えています。

二つ目は心の底から「新入社員に成長してもらいたい」と思っていることです。

経験的に、こういうトレーナーの思いはいい意味でも悪い意味でも、必ず新入社員に伝わるものです(私が新入社員の頃もそうでした)。少なくともとってつけたような褒め言葉や上っ面の期待を伝えても相手を興ざめにさせるだけ。小手先のテクニックでは、人の成長を支援することはできないものだと思います。


■ポイント2.育成のフレームワークを作り、本人と共有する

育つ支援をする中でトレーナーがやるべきことは、まず中長期的な成長のフレームワークを作ることです。

中長期的な成長のフレームワークとは一言でいうと、

・いつまでにどう育ってほしいか?(=ゴール)
・そのためにどのようなスキルを身につけてもらいたいか?
・そのためにどんな業務を任せていきたいのか?

を定義するものです。

具体的にはまず、

・2~3年後にどうなっていてほしいか?
・1年後何を成し遂げてもらいたいのか?
・3ヶ月で何ができるようになってもらいたいか?

というゴールの定義づけを行っています。

特にゴールを設定するときには、業務スキルに偏らず、社会人として、人として、どうなってほしいか?を考えることを心がけています。

そしてそのゴールを達成するために「どのような経験を積み、そこからどんなことを学びとってほしいか?」を設計していきます。そしてでき上がったフレームワークをしっかり本人に共有するようにしています。


■ポイント3.業務プロセス毎のレベル定義と経験のデザインを行う

経験を設定する上で重要なのは、本人が一歩一歩段階を上げていくことができる階段を用意することです。

そのために

・仕事をプロセスに分解する。
・プロセス毎に段階的な達成基準を作る。

という手順でどのような経験をしてもらうか(どのような業務を任せるか)を明確にするようにしています。

例えば私が所属している営業部であれば、

営業計画→リストアップ→テレアポ→訪問準備・・・

といった形でプロセスに分解します。

その上で、リストアップというプロセスにおいて、何ができればレベル1で、何ができればレベル2で、何ができればレベル3なのか?を定義しています。

いきなり一つのプロセスを完璧に行うことなどできませんが、段階的にレベルを分解することで、「できる」数を増やします。こうすることで本人が成長を実感できる道筋を作ることができます。


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