インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

 

インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

育成の主語は常に「本人」(2)

育成の主語は常に「本人」(2)

お客さまの新入社員やOJTトレーナーの育成をご支援させていただいている営業の澤田でございます。そんな私が実際に新人育成側の立場に立ち、自分自身がOJTを進める上で、重要なポイントだと思うことが6つあります。

先週は、成長を実感できる道筋を作るための3つのポイントについて、具体的にお話しました。

■ポイント1.トレーナーとしての心構え
■ポイント2.育成のフレームワークを作り、本人と共有する
■ポイント3.業務プロセス毎のレベル定義と経験のデザインを行う

さて本日は、その続きです。

バックナンバーはこちらから
https://www.insource.co.jp/mailmagazine/suc20110217.html


■ポイント4.PDCAサイクルの定着

育成の最終的なゴールとは本人が自身で課題解決のサイクルをまわし、自立的に成長できるようになることだと思います。

特に新入社員の育成においてはその土台作りとして徹底的にPDCAを回す癖づけをすることです。

日次、週次のPDCAからはじめ、徐々に月次、四半期と考えるスパンを伸ばしていく。そして振り返る時間を設け、フィードバックと適切な目標設定を支援するようにしています。

忙しい中でもそういった時間が設けられるように必ず週次、月次の面談を行うことをルールにしています。


■ポイント5.習熟度に合わせたアプローチ方法の使い分け

ポイント3.で提示したフレームワークでいうところのプロセスの習熟度に応じて、アプローチの仕方を使い分けるようにしています。

まず一つ目の使い分けはティーチングとコーチングの使い分けです。
習熟していない段階で答えを新入社員から引き出そうとしても正解は生まれません。まずはベースとなる意味、目的、達成基準、手順、注意点を体系的に教え(ティーチする)、その上で自分で考え、行動するためのコーチングを行うように心がけています。

もう一つが関与と関心の使い分けです。
何かを任せるとき、はじめは手取り足取り支援します。その後、ある程度習熟してきた段階から、関与するのではなく、極力手は出さず、自発的な報告を促しています(関心を示し続ける)。もちろん時に困難な局面では、手を貸すようにしています。

こういった見極めを行うためにも、「今、どの業務であれば、どのプロセスまで任せて問題ないか?」が見えるフレームワークが非常に役立っています。


■ポイント6.周囲を巻き込み環境を作る

自分の業務もある中で、常に手取り足取り全ての指導を私が行うことは不可能です。寧ろ「自分が直接的には面倒を見ない時間」を戦略的に設けるなどの工夫が必要だと思っています。

具体的には周り(他部門)をとことん巻き込みながら、環境を整えることを心がけています。

例えば私の場合であれば、新入社員は月に数回、数日ずつ他部門の業務手伝いを行なってもらっています。

そうすることで通常私のチームで営業活動を行っているだけではあまり体験できないような教材の作成やコンサルティングの分析業務、マーケティング活動のためのメール作成や事務処理などの業務経験を積んでもらえます。

また他部門の仕事を手伝ってもらうことで、前工程・後工程という視点、ひいては組織的な仕事の全体像と自分の仕事の位置づけについても理解してもらっています。

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