■課題解決は組織全体で取り組むべき
それは先日、ある会社のマネージャー向けに、マネジメント研修を実施した時のことでした。マネージャーが統括している支店の課題とその解決策を話し合っていると、マネージャーの方々から課題の解決策について、会社の批判めいた発言が出てきました。
その時に、講師からマネージャーの方々にお伝えしたことは、以下の通りです。
・組織における問題解決の「視点」を持ってほしい
・組織における課題解決方法については、3つの視点で整理してほしい
1.会社全体で解決する課題とその解決方法
2.マネージャー以下で解決する課題とその解決方法
3.支店長以下で解決する課題とその解決方法
・マネージャー以下で解決できないことは、会社に「提案」してほしい
・マネージャーは一人で課題を抱えないで、「組織」全体で解決することを考えてほしい
組織における課題解決は、以上の基本的な考え方に基づいて組織全体で取り組めば、大概の課題は解決できます。
■組織の問題の多くは組織の長の能力に起因する
組織の問題は、組織の長の能力、リーダーシップに起因することが大半です。
・会社全体、部門全体で、課題の「共有」がなされていない。そのような状況下で、会社、組織のトップがマネージャーに課題解決を委ねすぎているのではないか
・マネージャーの上司である本部長、部長クラスが、組織における課題解決方法を知らないのではないか。組織の成否は、組織のトップの力量で決まるものである
・マネージャーは自分たちだけで解決できない課題を抱え込んで、会社に提案もしていない。組織の風通しが良くなく、情報交換、情報共有が不十分となっているのではないか
わずか1日の研修を通して、会社、組織全体の課題・問題点が見えてくるのですから面白いものです。