これまでは「心がけ」だけで終わっていた「節電」を組織的に行うことにより、立派な「業務改善」になります。よって、節電プロジェクトを行うにあたり、業務改善で重視すべき事柄はすべて当てはまりました。「常識を疑う」「数値化」「歯止め定着化への工夫」が大切だということです。
3回目の今回は、この3点より「数値化」についてお話します。
■「数値化」1~「明るさ」の数値化で反対者も説得
当社でも「電球を抜く」ことに対して、社員の一部からは「暗くなると仕事に支障が出る」と抵抗がありました。しかし、照度計を購入し、それを使って照度を測定してもらったところ、現状が明るすぎること(1,000ルクス以上)がわかり、むしろ他の社員たちより積極的に電球の削減に協力してくれました。
やはり数値化は強力です。「なんとなく」や「感情論」を抑える切り札です。業務改善の基本は「数値化」と言いますが、照度計は実に明快に納得を得られるツールです。
蛍光灯を1本にしても全く暗さは感じませんでした。照度は約350ルクス。ちょうど良い明るさです。そこで、オフィス全部の蛍光灯を1本ずつにしたところ、以前は明るくて部屋の中が真っ白でしたが、今は色が鮮やかに見える気がします。
■「数値化」2~画面が暗くても電力は消費している
今回、苦労したのがPCの節電です。PCは仕事の相棒であり、一旦電源を落とすと立ち上げるのに時間がかかることもあり、長時間不在時、帰宅時に電源がONになっているものも過去多数ありました。
なんとか啓蒙活動により、PCに関してはマメに電源OFFにするようになりましたが、ディスプレイの電源OFFは徹底されませんでした。そこで「ワットメーター」という使用電力量を測定するツールも購入してみました。
実際に測定してもらうと、液晶ディスプレイは画面が暗くなっていても、約20W程度の電力を消費していることがわかりました(23インチ、2011年購入のPC)。今まで見えていなかった電力の数値化により、ディスプレイの電力削減が大きく進みました。
■「数値化」3-夏に向けて室温コントロールを行う
エアコンの使用を抑えるためにも、「室温」を知ることは節電のスタートだと考えています。一定温度まで不用意にエアコンをつけない、室温が上昇すれば、PCなどの発熱体を一時的に減らして窓を開けることを習慣化する、などで電力消費の最小化を図っていく予定です。
またこの夏は、涼しく快適に過ごせるように、クールビズを早期にスタートするなど工夫して節電しようと考えています。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方