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インソース 大島浩之
■プロフィール
株式会社三和銀行(現:三菱東京UFJ銀行)入行。主に、事務企画や
業務改善を担当した一方、ファームバンキング、企業内CD、インター
ネットバンキング等、システム商品の商品企画・開発に従事。
株式会社三和銀行においてシステム商品の9割に関与し、20年近くに
及ぶ経験はこの業界における「生き字引」的な存在。トラブル対応関係
に強み発揮。マニュアル企画・作成にも携わり、作成マニュアルの厚さ
は自分の身長を越す。
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■標準偏差~σ(シグマ)
コールセンターの分析・評価において、なかなかご理解していただけ
ないものとして、「標準偏差」があります。ギリシア文字でシグマσです。
「ばらつき度合いを表したものです。」
「なるほど。具体的には、どんなものだね?」
「それぞれのデータと平均との差の二乗したものをすべて足して、データ
数で割り平方根をとったものです。」
「???」
かえって、正確に説明しすぎますと、わからなくなります。これに対して、
例え話を用いて、次のようにざっくりと説明したほうが効果があります。
「標準偏差とは、平均からのずれのことです。例えば、保守管理している
会社が2社あるとします。どちらも、連絡してから約30分で現地に到着
できます。A社は±2分の幅があり、B社は±5分の幅があります。料金
などは同一とすると、どちらの会社に委託しますか?」
「A社に決まっている。」
「まさしく、そうですね。標準偏差の本質はこんなものです。」
「なるほど、よくわかった。」
■品質管理~6σ(シックス・シグマ)
業務改善の品質面でも、シグマがときどき顔を出します。
GEで有名になった"6σ(シックスシグマ)"です。
「シックスシグマってなんだ?」
「小難しい話は別として、先ほどの延長でいうと、こんな感じです。
A社の場合、28分から32分までに到着する可能性は約68%。
このような要求レベルの品質を1シグマといいます。2シグマの要求
レベルになりますと約95.44%で到着します。そして、3シグマの
要求レベルになりますと、約99.73%で到着。1000回のうち3回
程度が2分以上の誤差で到着する可能性があるわけです。」
「というと、誤差が限りなく小さい状態のことを、6シグマというのかな。」
「まあ、そんなもんです。この延長線として、6シグマになると誤差は
1億回のうち2回という程度の品質レベルです。ここまでの品質が実現
できれば、お客さまの満足度にお応えでき、信頼を得ることができます。」
「そうか、品質の精度が上がれば、顧客満足度(CS)にもつながるん
だね。」
以上が、私の説明です。うまくいったどうかは、読者のご判断に
おまかせます。
いずれにしろ、例え話ができること。これは現代のビジネスパーソンに
求められた素養です。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方