☆今週のキーワード☆
【CS(顧客満足)】
本日は、業務改善によるCS(顧客満足)向上策を考えてみます。顧客サービスの問題点をPDCAの手法でもって、あるいは品質管理の手法でもって改善するといってよいでしょう。基本的な流れとして次のフレームワークで考えてみますが、その中で留意すべき点を説明します。
■基本的な流れ~業務改善によるCS向上の8つのステップ
1.問題点の洗い出し(今の問題点を多面的に)
2.テーマ選定と目標設定(極力、数値化できるもの)
3.活動計画の作成(無理なく、確実に)
4.現状調査(ありのままの数値で捉える)
5.現状分析(グラフや表にして見てみる、原因を話し合う)
6.対策検討(分析を元に最少の努力で最大の効果を狙う)
7.対策実施・効果確認(ありのままの数値で捉える)
8.まとめ(成果を確実なものにする、教訓を得ておく)
■まずは広い視野で問題点を洗い出す
問題点の洗い出しには、広い視野を持ち、大きな視点からCSを理解しようとする姿勢が不可欠です。加えて、自分が属している組織を、社会の一員として強く意識することが大切です。CSによって価値の向上(高いパフォーマンス、サービスの向上など)を実現するには、組織のあるべき姿を探求する必要があります。組織の達成すべきCSの目標に照らして問題を洗い出すことが大切であるといってよいでしょう。なお、組織のあるべき姿を探求するうえでは、安易な現状追認、妥協は禁物です。
■日常的な「素朴な疑問」を見逃さない
洗い出しのポイントは、まず日常的に、CSに関する「素朴な疑問」を抱き、これを解き明かそうとする意思を持つことです。次に、自らデータ検証し、自らの言葉で問題点を記述しましょう。そして、価値ある情報は組織内だけでなく外からも入手してください。そのうえで、真の原因を探り、根本を正すのが基本です。確かに、例えば、クレームがあればまずお詫びに行くことは重要ですが、他方で、なぜクレームになるミスが起きたのか、仕事のやり方にまでさかのぼって原因を除去します。原因の除去の方法として、最低、5つのなぜを繰り出して考えみてみましょう。
《6つの視点からのアプローチ》
インソースで実務的におすすめの問題点の洗い出し作業に関する手法を紹介します。問題点を洗い出す時、以下の6つの視点からアプローチしましょう。
1.顧客 : 顧客にとって便利か?顧客は満足しているか?品質(サービス・製品)は?
2.業務 : そもそも必要な業務か?苦しくないか?ムダなはないか?業務の重複はないか?
3.人 : 部署の規模は適切か? 人材配置は? 能力・スキルは?既存人材がすべき仕事か?外部委託で大丈夫か?人数は適切か?
4.財務 : 財務上、運営コストは適切か?外部委託なら、いくらでできるか?内製化すればいくらでできるか?
5.組織環境:組織環境からみて、組織全体の目標に沿っているか?組織目標に照らして、問題点は?無理な目標ではないか?
6.比較 : 他の会社はどうやっているか?他業種と比較してみる(同業他社、異業種、外国 など)
今回は、CS向上策の第一段階である問題点の洗い出しについてご紹介しました。自分の属する組織やCSに関する疑問を、常に多面的に捉える視点や姿勢が、問題点の洗い出しには必要不可欠です。
今回はここまで。来週もお楽しみに。
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