社会に出て、戸惑うことのひとつに「報告」があります。
自分ではきちんと報告しているつもりなのに、上司からは「報告が不十分で、あいまいである」と言われてしまうのです。これは、組織で必要なものの考え方(フレームワーク)が身についていないことが原因です。そこで今回は、社会人になったら必要になる、報告のフレームワークについてお伝えいたします。
■「5W1H」のフレームワーク
フレームワークと言っても難しく考えることはありません。文書の基本、5W1H【Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように)】を押さえることができれば十分です。
例えば、「××という資料のコピーをいただきたいのですが・・・」というような内容を上司にお願いすることは職場においてよくあることですが、これは「What(何を)」「How(どのように)」しか含まれていない不完全な文です。上司と情報の共有ができていれば、不完全な文で考えを伝えることも可能ですが、忙しい上司が相手の場合、なかなか正しい意味は伝わりません。
本来であれば「私が(Who)、××という資料を(What)、6月15日の10時までに(When)、部長の手元に(Where)、お客様との打ち合わせ用に(Why)、コピーで良いので(How)欲しい」というように伝えるべきです。
■徹底した「なぜ」で5W1Hの精度を高めることが仕事に熟達すること
加えて重要なのは、5W1Hの「精度」です。「10時」と言っても「打ち合わせが10時に始まる」のであれば、遅くとも9時には渡さねばなりませんし、「10時に部長が自席で資料に目を通す」のであれば10時丁度に渡しても問題ありません。精度を高めるための唯一の方法は「なぜ?」と疑問を持ち、確認を繰り返すことです。そうすることによって、職場で求められる精度が分かり、仕事の熟達につながるのです。
☆次回もお楽しみに!