これまでは「心がけ」だけで終わっていた「節電」を組織的に行うことにより、立派な「業務改善」になります。よって、節電プロジェクトを行うにあたり、業務改善で重視すべき事柄はすべて当てはまりました。
先週まで、「常識を疑う」「数値化」により、節電を進めることの大切さをお話しました。今週はその続きです!
■歯止め定着化への工夫―暗くしすぎないこと
実は電球削減を徹底していく中で感じたことは「暗すぎると意欲が落ち込む」ということでした。働く場所に闇があると前向きな気持ちが萎えてきて、成果が落ちることもわかりました。このままでは、マネージャー層から不満が出て、電力需給がゆるんだ際に「節電なんかもうやってられない」と、元に戻りかねません。何事も「我慢」は続かないものです。よって、不便さを感じないレベルに保つのも業務改善を徹底するポイントです。
具体的には、すべての照明を撤去した場所(3本中3本の電球を抜いた場所)に電球を1本復活させ、暗すぎる場所をなくしました。その結果、意欲は元に戻ってきた様に思います。
■この機会に弊社のさらなる生産性改善を考えた
日本ではホワイトカラーの生産性が低いと言われて久しいですが、お恥ずかしいことに、弊社でも節電に関してはあまり考えていませんでした。このような埋もれた課題はまだまだ社内にはあると思います。これを機にタブー無く業務やサービスの改善を徹底していくことで、当社は業績をさらに伸ばせるのではないかと考えています。
また、コスト削減も期待できそうです。推定ですが、この調子でいくと、最終的に年間60万円以上削減できることになりそうです。具体的な削減数値は随時お伝えいたします。
■創意工夫の重要さ~製造業などに回す電力を創る
節電の徹底で見えてくるのは「足りないから買う・作る」のではなく「足りないなら工夫する」ことの重要性です。電力不足に関しては「机上論」、「精神論」、「感覚論」でさまざまな議論がなされている気がします。そんな事より、実際にやってみて、さらに創意工夫を重ねる事が有効だと考えます。感覚的な議論を廃し、具体的に考え、素早く動くこと以外に「夏の電力不足」対策はないと考えます。我々の創意工夫が絶対に電力を必要とする製造業、医療機関、流通業を救い、ひいては経済を救うことになります。ぜひ、日本を救うため節電を実行しましょう。