新入社員研修 成功のヒケツ36話

 

新入社員研修 成功のヒケツ36話

【第6回】「研修テキストの作り方」

【第6回】「研修テキストの作り方」

1.新人研修テキストの重要性

新人研修の課題は、「自立していない若者」をどう教育するかということに尽きます。そのためには、以前にも増して、テキストの重要性は高まっています。

昨今の新人は、「勉強熱心でまじめであるが、「知恵」に欠ける」と言えるのではないでしょうか。
 
以前は、「業務を見せ」、「やらせてみて」、「理解を確認する」というOJTを教育の基本に据えていましたが、最近の傾向として、まず、OFF―JT(OFF the Job Training、いわゆる研修)を先行させ、その後でOJTという流れを取らないと、ついてこれない若者が増えています。

あくまで私の経験則ですが、近年の若年層の傾向として「机上で教えられた」という実感がないと、「聞いていない」と感じる傾向が強くあります。

まず、テキストで体系的な知識の整理を行い、その後でOJTにより、各人に合わせた指導を徹底することが求められます。よって、テキストの重要性は非常に高まっているのです。


2.テキストには、まず、組織の「考え方の軸」を明確に示すこと

「考え方の軸」とは、会社の理念や企業風土など「組織の考え方の根底」にあるものです。新人研修の本質は、この「考え方の軸」、いわば企業のDNAを新人の頭の中に摺りこみ、行動指針とすることです。

この考え方の軸が出来れば、仕事の現場で判断に迷ったり、間違った判断をしてしまうことがなくなります。

その結果、部下や後輩が組織の中で自立して動くことできるようになり、仕事の成果や働く意欲の向上につながります。

この「考え方の軸」をかんたんに記載し、創業者など先人の行動を例示しながら、書いていきます。
 

3.業務を教える際には、全体像を示し、流れを理解させる

業務を教える場合には、全体像を俯瞰させて教える様な「業務の流れ」図を作ります。時系列で仕事の流れをまとめた図です。なるべく全体を俯瞰できる内容のもので、紙一枚にまとまったものがよいと思います。

昨今の若者は、驚くほど「類推力」が乏しいと私は感じています。ですから、常に細部、細部を知りたがり、それを積み上げて、「全体像」を作り上げようとしている感があります。

それにつきあっていると、正しい仕事が伝わりません。よって、まず、おおざっぱでも良いので、全体像を流れ図などで示します。



4.流れを具体的に理解させる

各ステップ毎に「3つ」程度動きを記し、その注意ポイントを記入します。「この1枚を見れば、この仕事が分かる」と感じるものを作ります。こうすることで、細部を超えて、仕事が分かるので、大きな欠落がなくなります。



5.細部は細部で詳しく~新人の常識を信じない~大切な事がばっくり抜ける事もある

細部各論については、我々世代の創造を超える程、興味を持ち、熱心に勉強します。(その姿勢は偉いなとも思いますが・・・)

ただ、あくまで興味を持った事が中心になる傾向があり、肝心の点はばっくり欠落する傾向が強いものです。

新人の「常識」を信用してはいけません。まず、お互いに「常識が違う」と考え、「あたりまえ」の事を細かく書く必要があります。すべて疑ってかかる事が大切です。

その際、テキストの分量は基本的には1時間で4ページ進む割合で、作成しています。(グループワークをふんだんに取り入れることを前提とした量ですが)

それ以上の量になると、テキストを読むだけの研修になってしまいますし、それ以下だと、物足りなくなります。

4ページぐらいが、受講者が退屈せず、かといって忙しすぎずというちょうど良い分量となります。

「用語集」も是非用意したいところです。先ほども申し上げた様にお互いの常識が異なります。特に言葉の解釈が違えば、トラブルも多く発生する事が考えられます。

自分達が仕事で良く使う単語については、新入社員が困らないように、「用語集」を補助教材として作るのも良いでしょう。


6.ペーパーテストは「知識徹底の鍵」

そこでお勧めするのが「ペーパーテスト」です。最低限知って欲しい常識については、ペーパーテストをOJTとともに頻繁に実施すべきです。

「テスト」と言えば、必ず勉強するのが今の新人の傾向です。(逆にチェックがないとまったく「抜ける」と考えても良いです。)


インソースでは、2009年春の「新入社員研修」に向けて、たくさんの良い講師を確保いたしました。

たびたび弊社にも、「新入社員研修の空き講師はいるか」というお問い合わせがありますが、本年は、各企業様の研修日程が分散傾向にあるため、現在でも良い講師がたくさんスタンバイしております。

ただ、良い講師から予定がどんどん埋まっていきますので、ご検討の際は、お早めにお申し付けください。

以下に、弊社の「講師の特徴」と「新入社員研修」のラインナップのご紹介をいたします。

-------------------------------------------------------
 
「新入社員研修」~自立性あふれる、現場で"考え""動ける"人材の育成
 

■「新入社員研修・公開講座」~1名様から受講可能!ビジネス一般スキル・ITスキルのカリキュラム満載!
 

■「現場育成力向上・コンサルティングサービス」~若手が飛躍的に育つ環境作りとは?戦略的に現場を育成するためには?  
 

■「OJT指導者研修~事前視聴動画と実践ワークで学ぶ(半日間)
 

おすすめ研修



各種コラム

人材育成関連

  • 人材育成ノウハウ ins-pedia
  • 人事・労務に関する重要語辞典 人事・労務キーワード集
  • 人気のメルマガをWEBでもお届け Insouce Letter
  • インソースアーカイブス
  • 全力Q&A インソースの事業・サービスについてとことん丁寧にご説明します
  • インソース 時代に挑む
  • 全力ケーススタディ 研修テーマ別の各業界・職種向けケース一覧
  • 新入社員研修を成功させる10のポイント
  • 研修受講体験記 研修見聞録
  • 人事担当者30のお悩み

仕事のスキルアップ

  • 上司が唸る書き方シリーズ ビジネス文書作成のポイントと文例集
  • はたらコラム はたらく人への面白記事まとめました
  • クレーム対応の勘所
  • 人事のお役立ちニュース

銀子シリーズ

  • 七十代社員の人生録 銀子の一筆
  • シルバー就業日記 銀子とマチ子
  • 人気研修で川柳 銀子の一句

開催中の無料セミナー

  • WEBins
  • モンシャン