■若手向けの政策形成の意義 ~主体性の喚起
政策形成研修を実施するに当たって、事前課題を読んでいると、「自分は政策成の経験がない、携わったことがないので、イメージが湧かない」といった意見があります。特に若手の方に研修を実施する場合は、なおさらです。
しかし、実際の現場では、イメージが湧かないと言っている若手職員の皆さまが政を実施していますので、政策形成の能力が必要なことは明らかではないでしょうか。
研修では、政策形成能力が必要な理由を理解していただくとともに、事例研究手法を学んでいただきます。特に受講者の皆さまから好評をいただいているのが、自分が問題意識を持っている業務について、政策案を考える演習です。
講義で聞いただけでは、実態はつかめません。実際に頭を使い、知恵を出し、自分で考えることで身につくことが多くあるようです。演習で出来上がったものを見てみると、もちろん詰めが甘いものも見られますが、中には、すぐにでも実行に移せそうなものもあります。
こういった経験が、なかなか立案の場に関われない若手の方にも、よい刺激となっています。
■理論や手法の習得だけではない、政策形成研修
加えて、政策形成の研修を受講することで、政策→施策→事務事業の連鎖:目と手段の関係が理解でき、自分達の業務が、最終的には政策に関わっていることが理解できます。当たり前のことですが、目前の仕事に追われると、つい忘れてしまうことも事実です。
さらには、現場の自分達が最終的には政策を実行しているという自覚につながります。
実は、こういった理解や自覚がないと、業務はやらされる仕事となり、言われた通りを守るだけで応用の利かない仕事の進め方となってしまいます。もしかしたら、「自分の部下が・・・」と思い当たる節があるのではないでしょうか?
政策形成研修というと、理論の理解や手法の取得に目が行きがちですが、こういった効果も期待できます。