銀子
「交渉⼒研修」というと、素⼈⽬には営業職向けの研修のような気がしますが、いかがですか?
I氏
意外に受講者が多いのは技術系です。IT・プラント・建設など、普段あまり話慣れていない⽅々が、専⾨分野の話をするためにお客さまと会って、そのまま交渉になる場合が多いようです。もちろん経験値のある営業職の⽅々も、今までの確認・新しい交渉術の習得のために参加されます。
銀子
「交渉」は営業職に限ったことではないのですね。研修は業務命令で参加される⽅が多いのですか?
I氏
多くが会社の指⽰による受講です。義務で参加した⽅も研修が始まると、すぐに集中して興味をもたれます。また最近は福利厚⽣の⼀環として、好きな研修を受講できる制度をもつ会社が増えています。その制度を利⽤して交渉に苦⼿意識のある⽅が⾃⼰研鑽のために、当社の公開講座から「交渉⼒研修」を選択されることが増えています。
銀子
この研修で特に伝えたいポイントは何ですか?
I氏
交渉は勝ち負けではなく「お互いの利得の総和を最⼤にする」ことが最も⼤切、ということです。仕事上の交渉は利害関係者とのやり取りなので、どうしても気分的に敵対しがちですが、それではうまくいきません。交渉成⽴後も良い関係を続けていくことが重要ですから。
銀子
なるほど。仕事に限らずご近所付き合いから国際間まで、どんな場⾯でも⼤事なことですね。なかなか難しそうですが...。ではそれを実現するために、インソースの研修ではどんなことをするんですか?
I氏
当社オリジナルの「交渉準備シート」を使ったシミュレーション学習です。シートに争点・要望・背景・落としどころなどを細かく整理しながら記⼊できるので、交渉の進⾏・分析などに優れた効果を発揮します。交渉準備シートへの記載は多くの受講⽣が効果を実感できる学習⽅法で、他社の研修にはないメリットかなと思います。
銀子
頭の整理に役⽴ちそうですね。交渉準備シートをしっかり作成すること以外に、忘れてはいけない注意点はありますか?
I氏
準備シートにも記⼊欄がありますが、まずは念⼊りな事前調査が⼤切です。情報が多ければ余裕ができますし、こちらのペースで話を進めやすくなります。次は根回しかな。
銀子
根回し?ずいぶん古⾵ですね。交渉に根回しなど必要ですか?
I氏
そうですね。根回しといっても、例えば本番の話し合いの前に、軽く話をして感触を得る、程度のことです。決裁権のある⽅の⽅向性を聞いてみるとか。さりげなくこちらの⽴場を説明しておくとかぐらいのことが、意外に⼤事です。
銀子
あぁ、⽚⽿に少し情報を⼊れておくんですね。たしかに交渉当⽇に、いきなり結論っぽいことを⾔われても、ちょっと返しようがないですよね。
I氏
はい。本筋の話の前にワンクッション⼊れておくと、交渉はスムーズに進みやすくなります。このあたりのスキルは、何も取引先との交渉に限らず社内での調整なんかにも役⽴ちますね。
銀子
交渉の勉強は⾯⽩そうですね。参加者の評判はいかがですか?
I氏
はい、評判は上々です。研修開始時には⼝数が少なかった参加者が、⼀様にどんどん活発になって、元気な表情で帰られますよ。
銀子
明るいお話ばかりですが、実際の交渉では予定通りに⾏かないことも多いのではありませんか?
I氏
その通り、和気あいあいの交渉ばかりではありません。だから研修が必要なんです。交渉の多くは急な内容変更や値引き交渉など無理な事柄が多いのですが、その場⾯をどう切り抜けて円満な結論に達するかが交渉⼒です。
銀子
なるほど。あまりに⾺⿅らしい要求をされるとつい「こちらもお断りです」といった気分になりがちですが、トラブルを避けて成約に導くことができるようになるということですね。
I氏
そうです。その⽇から実⾏できる「相⼿も⾃分も納得できる交渉」の研修です。取引先に対してだけでなく、社内で他部署に⼒を借りたいときなんかにも役⽴つスキルですよ!
研修カリキュラムの緻密な構成、飽きさせない教え⽅、など、「研修ってすごいのね」と感⼼しました。何よりも、根底に流れる「交渉はお互いの利得の総和を最⼤にすること」という考え⽅が気持ちの良い「研修」でした。
■似たテーマ・関連テーマの記事一覧
■似たテーマ・関連テーマの商品・サービス一覧