クレーム対応の勘所

 【クレーム対応の4つの基本手順】

クレーム対応の勘所

≪第7回≫「基本手順3:問題の解決策や代替案などの『解決策を提示』する~『供給者の論理』を持ち込むな」(2)

クレーム対応の4つの基本手順 【7】

≪第7回≫「基本手順3:問題の解決策や代替案などの『解決策を提示』する~『供給者の論理』を持ち込むな」(2)

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先週の「事実確認」続き、今週からは「解決策を提示」のステップです。ここでは、「供給者の論理」を持ち込まず、最大限、誠意を見せて解決策を提示することが大切です。

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◇便宜を図れない場合はどうするのか?

官公庁や金融機関で働く方々が特に困るのがこの部分です。税金の額をまけてあげたり、金融取引での損失を補填することは、明らかに違法です。たとえ、どんな事情があっても許されるものではありません。

どうしようもなく、「お断り」する場合には、先方の心情を理解し、そのことに共感した上で、当方の理由・立場を説明し、最後には「あなたが言うならしかたがない。あきらめるよ」と言っていただき、自社・お客さま双方が納得することが最良の解決策となります。

当然、そうなるためには、前項でお話ししたような、お客さまに「分かりやすい言葉」・「粘り強さ」など、最大限、誠意のある対応が必要になります。

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◇和解をするときには示談書をもらう

金銭の支出が発生する場合には、額の多寡にかかわらず「和解書」「示談書」等を取り交わすのが望ましいです。

このような文書は、金銭の支払い後、同じ件でクレームが再燃するのを防ぐのに役立ちます。クレームは再燃する場合が多い事を覚えておきましょう。

また、このときには、お詫び状も持っていきます。お詫び状を書くときには、
(1)しかるべき立場の者が、
(2)こちらの落ち度をきちんと認め、
(3)今後のことをよく考えて、
誠意ある文面で発信することが肝要です。

まずは事実関係と、当方の落ち度や責任の所在を書き、謝るべきことについてははっきりとお詫びします。謝罪のあとに、事情の説明や、事後の対処方法を述べ、今後二度と同じミスを犯さないという決意を示すよう心がけましょう。

謝罪する際には、ただ安易に謝るだけでなく、今後も、「お客さまとの関係を維持できるために何をしなければいけないか」ということを常に意識しなければなりません。

また、責任外のことは書かないように注意して下さい。ワープロで作成した文書は、先方に誠意が伝わりにくいので、原則的に手書きで作成したほうがよいでしょう。もちろん、ファックスやEメールを使用してもいけません。

(つづく)


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