クレーム対応の勘所

 【基本手順】

クレーム対応の勘所

解決策を提示する(7)「組織対応」のポイント

基本手順 【4-7】

解決策を提示する(7)「組織対応」のポイント

「組織対応」の実際の対応のポイントとして最も重要なことは、ルールの
設定をしておくことです。今日は具体的な組織的クレーム対応体制の
ポイントについてご紹介します。

■具体的にルールを決めておく

クレーム対応の交代の目安時間やルールを決め、職場に周知徹底して
おくことが大事です。そうすることで、担当者は安心して目の前の
クレームに対応することができます。クレームを一身に背負い込む
ことで、精神的に追い込まれる場合もあるので、すぐにフォローをする
意識を全員に徹底し、ルールは必ず職場全体に徹底しましょう。

■クレーム対応は最優先

「後回し」は確実にクレームを悪化させます。クレーム対応は
最優先と考えましょう。

■クレームが起きた真の原因追求を

クレームの犯人捜しより、クレームが起きた真の原因追求を
しましょう。クレームのきっかけとなった犯人(担当者等)探しを
しても改善にはつながりません。原因を追究して、同じクレームを
受けないように、ということを考えましょう。

■業務知識やクレーム対応方法の標準化(一元化)

対応者により返答が異ならないように、業務に関する基本的な
流れと知識をマニュアル化し、情報を共有します。

■社員間の確実な情報連携

クレームを引き継ぐ際、正確な記録を取り、何度も同じことを
訊かないようにします。担当者不在時に発生したクレームは、細心の
注意で連絡調整を行います。不当要求、過大要求発生時は、躊躇せず
上司を通じて法務部等担当部署に相談しましょう。ただし、あくまで
自分でできる範囲は自分で対応する、ということを怠ってはいけません。
むやみにクレームをたらい回しにすることは、
クレームの激化につながります。

■クレームの記録がクレームを減らす~「カルテ」の作成

個々のクレームはどんなに小さいものでも、「クレームの内容」
「対応方法」「経緯」「結果」などをまとめて記録し、「カルテ(記録簿)」を
作成しましょう。半年、1年と継続すると、自社に特化した
「クレームデータベース」が完成します。

■職場内クレーム対策会議の開催

クレームの原因究明と、その対策・回答を全員で考える場を
作ります。また、職場内会議は、社内で発生しているクレームの
現状を広く知ってもらう場としても有効です。月1回1時間開催する事で
大きくクレーム削減が可能です。

「クレーム対応術」と書いてしまうと、「特別な能力や技術が必要なの
では・・・」と思われてしまうかもしれません。しかし、これまでお伝えした
内容はどれも「手順を覚える」、「相手を思いやる」といった、
簡単なことさえやっていけば、特別なスキルがなくても実践できるもの
です。現場でのクレーム対応に活かしていただければと思います。

☆次回もお楽しみに。


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