☆今週のキーワード☆
【CS(顧客満足)】
今回は、CSを考えるにおいての評価基準および評価対象について解説させて頂きたいと思います。CSは、様々な捉え方ができるので、この「基準」「対象」を明確化すること
も重要です。
■お客さまの「満足」の内容はどのように評価されるか?
お客さまの「満足」の内容について、深い考察がなければ、「満足」を適切に把握することはできません。よく言われるように、供給側の視点と需要側の視点とを対比させて「満足」の内容を評価するとわかりやすくなります。また、業種特性まで考える必要があるのは言うまでもありません。たとえば、「利便性」を因数分解して「正確そして迅速、さらに安全」というところまで言えるようにすることです。
さらに、"利用者"、すなわち顧客の行動レベルまで深める必要があります。この場合、満足といっても、顧客は同業他社と比較するだけでなく、類似業種まで目を配るのがよいでしょう。なぜならば、お客さまは、「サービス提供者」として、同一の目線で類似業種を見ていることがあるためです。たとえば、「市役所」、「病院」、「金融機関」の共通点は退職後シニアが集まるところです。意識的か無意識的かの違いはあるかもませんが、広い意味でのサービス(ホスピタリティなど)は共通で、以下について、お客さまは比較しているのではないでしょうか。
《退職後シニアが「役所」や「金融機関」を利用する場合の満足指標例》
1.駐輪場の場所がわかりやすいか
2.店舗に入る際に段差がないか
3.店舗内のロビー案内が適切かどうか
4.記帳台の高さは適切か
5.トイレに行きたくなったとき気楽にトイレを貸してもらえだろうか
6.窓口に言った際手荷物を置く台があるだろうか
7.親切に応対してくれるか など
■CSの対象は何か~サービス特性を考える
CSの対象は商品・サービスであるといわれています。まず、「サービス」は商品と違って形がない(無形性)、生産と消費が同じ場所で同時に行われる(同時性)。また、お客さまが参加しなければサービスを受けることができない(参加性)。さらに、同じサービスでも均質ではなくばらつきがある(非均質性)。という特徴があります。
以上の点は窓口などのサービスをイメージしていただければ理解できると思います。どの業界でも、このあたりのサービスは、日々改善を加えてCS向上に貢献しています。
無形性は目に見える形にすればよいので、レイアウト・店内表示などによるわかりやすい誘導という点で改善できます。同時性についていえば、混雑の時間帯に窓口を増やすなどして需給調整すればよいでしょう。ただし、通常、「ホスピタリティ」「事務」「セールス」の3つを同時に満足させて当然、とお客さまは思っていることを理解したうえで、対応する必要があります。
参加性という観点からは、窓口だけでなく非店頭・店舗外のサービスまで拡大するかどうか検討することになるでしょう。さらに、クレームも参加性という観点に立てば、お客さまの声としてクレームを活かすことになります。「不便」「不良」「不快」「不満」を探し、どうすれば、その「不」を解消できるか懸命になって活動しているところもあります。
以上、CSを組織として進めるにあたって、「何をどのように変えるべきか」のヒントになれば幸いです。
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