■あれもこれもではなく、「これだけは」
今回の震災・津波・原発事故で、まず、初動(初期動作)を見直してみて、
気がつく点はどのようなことだったでしょうか?
まず押さえていただきたいのは、災害・事故直後の限られた時間と
情報で、あれもこれもできるはずがない点です。そもそも、
人命があってはじめて防災計画や事業継続計画は成り立ちます。
高い津波が到来しそうだったら、取るものも取り敢えず高台に逃げろ、
というのに忠実に従い、命が救われたというのが典型例です。
この延長線でいけば、従業員の安否確認が迅速にできたかどうかは
看過できません。
■「これだけは」が従業員携帯カードに記載され利用されたか
事業継続マネジメント(BCM)がうまくいっているかどうかは、
従業員の安否確認などに使われる従業員携帯カードがあるか
どうか、それが有効に使われているかどうかをみれば、
だいたいその運用状況がわかります。
・地震にあったらどうするかなど
初期動作が徹底されているかどうか
・避難場所があらかじめ明確に決まっているかどうか
・安否確認システムを的確に利用して
上司に安否を報告したかどうか
(上司が不在時の連絡先は決まっていたか)
・災害伝言ダイヤルの使用方法を知っていたかどうか
・あらかじめ定められた家族や取引先など
緊急連絡先へ連絡したかどうか
・連絡した後自宅または会社に戻るかどうかなどが
徹底されているかどうか
など
財布や定期券入れなどに携帯された従業員携帯カードに
これらの行動指示が明確に記載され、
有効に使われているかどうかが、マネジメントのポイントです。
最新の情報がメンテナンスされていなかったため
役に立たなかった例が少なくありません。
換言すれば、事業継続計画(BCP)マニュアルにおける初動が
要約されているものが従業員携帯カードです。いくら、立派な
マニュアルがあっても、初動が全従業員に徹底し、条件反射的に
アクションにつながらないと意味がありません。
☆来週もお楽しみに!
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