今回は、管理職が上司に対してどのようなホウレンソウをしなければならないのかについて、解説させて頂きます。
再度、自分のホウレンソウが適切かセルフチェックの一助になれば幸いです。
管理職の上司と言えば、係長にとっては、課長、次長、部長、役員で、課長にとっては、次長、部長、役員ということになります。
ここでまずもって留意すべき点は、管理職は上に行けば行くほど、忙しくなるということです。部長、役員クラスとなると、役員会、部長会、案件会議、取引先訪問などで、過密なスケジュールとなっています。実務がないからといって、部下からあがってくる稟議や案件を机に座って待っている訳ではありません。
そんな忙しい方々に上手くホウレンソウし、段取りが良くてデキル人と思われるには、それなりのコツがあると思います。
■スケジュールを予め押さえておく
当たり前のことですが、上司の机上のスケジュール表やパソコン上でのスケジューラーを小まめに確認する、あるいは秘書に確認するなど、大事なホウレンソウをするタイミングを押さえることです。
「そろそろ帰るぞ。」と部長、役員が言った途端に、
「ちょっと待って下さい。」なんて言おうものなら、
「何でこんなタイミングで言うんだ。タイミングが悪すぎる!」
なんてことになりかねません。
これだけで、段取りの悪い奴というレッテルが貼られてしまう可能性もあります。
■要点をつかんで簡潔明瞭にホウレンソウする
管理職クラスに求められる能力要件として、大きく2つ(ないしは3つ)あると、私は考えています。
一つ目は「概念化能力」、
二つ目に「対人関係能力」、
3つ目をあえて挙げるとすれば、「実務遂行能力」です。
忙しい上司に対して、簡潔明瞭に文書が作成され、口頭でホウレンソウされるためには、「概念化能力」が具備されていなければいけません。
一般社員が課長、係長にホウレンソウするのとは、訳が違うことを認識しなければなりません。
ホウレンソウにおける概念化能力は、「要約力」と言い換えることができます。その際伝えたいポイントを、1分程度で説明できることが目安になろうかと思います。(文書にすれば、200字程度の要約文です。)また、どんな大きな案件であろうとも、その要点は、A4ないしA3用紙1枚でまとめられなければなりません。
この概念化能力は、管理職になって初めて身に付ける能力ではなく、管理職になる前には相応に習得しておかなければならない社会人の必須能力であります。
次回は第三回「組織における根回しのポイント5つ」をお届けします。
お楽しみに!!
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