■文字量に着目する
文字量を気にしながら報告書を作成すると、目的に合った上手な報告書が書けます。「報告書」を3種類に分け、見本として下記に書かせていただきます。
<文字量の例>
1. 一言の報告書を作るときは、「50字」=15秒で話せる分量。
2. 簡潔な報告書を作るときは、「200字」=1分程度にまとめる。
3. 一般的な報告書を作るときは、要旨「200字」、詳細内容「A4用紙2~3枚」
報告書を提出する際、口頭で内容を求められることが多々あります。ですから、報告書の内容・枚数に関わらず、一言(15秒、50文字)、1分(200字程度)で話せるように、内容を声に出してチェックをすることが大切です。
■全体的な「見栄え」に注意する
忙しい上司や顧客は、報告書を読むに値するかどうかを、資料の「ぱっと見の美しさ」から、まず判断します。見栄えにも配慮があれば、内容もよく吟味され、確かだと見なされます。
<「見栄えが美しい」3つのポイント>
1. 文章のまとまりごとに、適度な余白があること
2. 文の長さや、文頭がきちんとそろっているなど、構成・レイアウトが整っていること
3. 相手に理解して欲しい点が「見出し」になっていて、一目で分かるようになっていること
■報告書の具体的な書き方
報告書の具体的な書き方は次の通りです。
1.表題
文書の概要が一目で伝わるように、15~20字で具体的に書きます。特に、日付、具体的な報告内容を表題に込めると、内容を理解しやすくなり、中身を詳しく読んでもらえます。
例)△「出張報告」
△「安心メディカルへの出張の件」
○「安心メディカル本社への「とるとる」販売に関する出張報告」
2.本文
簡潔に「掲題(表題・標題)の件につき、下記の通り、ご報告いたします」と書きます。その後で、文書の場合は「記」と記し、箇条書きで各項目を続けます。最後は「以上」で締めます(メールの場合は、「記」を省略し、以上で締めます)。
3.状況説明
状況説明は項目分けして箇条書きにして書きます。将来、万一、トラブルが発生した場合には、重要な証拠にもなりますので、あくまで正確に書いてください。
※役職順など社内序列の順番(えらい順)に書くのが基本
※西暦、24時間表記で書く
※場所は詳細(会議室名まで)も書くこと
※役職、名前を省略せずに書くのが基本(名前+肩書きでも可)
4.要旨の作り方~重要な内容を3つ程度でまとめる
前回、要旨は文章を作って、その内容を要約し、最後に作るべきものだとお話しました。報告書に「内容要旨」が必要な理由は、読み手がそこを見て、すぐに報告書の「結果」(結論)が理解できるためです。報告書を読むのは、自分より立場が上で、忙しい方が多いです。そのような方は、報告書の文書などで、余計な時間を取りたくないと考えています。
(1)報告書の「内容要旨」は重要なことを3つ程度書く
(2)分量としては3行程度(50字程度)~人が一度に理解しやすい分量はこれぐらい
(3)報告相手(上司)の知りたいことを書くよう心がける
このような内容であれば、上司は要旨を読むだけで内容が分かり、次の対応の判断を下すことが可能です。簡潔な報告書を求められた場合は、ここまでのような内容で十分です。また、重要なのは、結果を報告するだけではなく、次に「どのようなアクションをするか」ということを報告書に盛り込むことです。
☆次回は報告書作成における注意点についてご説明します。お楽しみに!