「企画」は、まずアイディアを出すところから始まります。
アイディアを具現化したら、現場や現物からデータを取り、自らデータを調査・検証します。自分の目で真実を追究する事が肝心です。
■データや作業工程を「見える化」する
数値を説明する時、グラフは有効です。表の数字を挑めていたのではよくわからないのに、グラフにすると、ハタとひらめくことも、よく経験することです。グラフは"目でみるデータ"なのです。
一見、数値化しにくいものでも、数値化は可能です。みえない現実を数値化してみると、その現実を直視することができるものです。
○現実を「数値化」する方法
効率が悪い→「一定時間に処理できる枚数を数える」
ミスが多い→「ミスを数える」「ミスのため増える仕事時間を計る」
狭い→「面積を測る」 「個数を数える」
疲れる→「歩数をはかる」「残業時間を集計する」
数値化の意義は、他の人に改善活動の意義を分かりやすく説明し、改善の結果を明確にするためにも極めて重要です。
また、作業工程を見えるようにしたフローチャート・流れ図を作成し、工程分析する方法もあります。こうやって解決できる問題も多数あります。
■「特性要因図」から原因は何かを体系的に考える
私たちは、ともすれば結果としての現象(特性といいます)だけ見て、性急に対症療法的に行動を起こしがちです。たとえば、熱があるからといって、すぐ解熱剤を飲むというのは対症療法の典型です。熱があるのはなぜなのかをつきとめ、熱の原因をとり除くための療法をしなければなりません。
しかし、一つの結果を生じさせる裏にはたくさんの原因があるはずです。しかも厄介なことは、原因がはっきり分からなかったり、原因が複雑に絡みあっていたりするのが普通です。
この場合も「見える化」することが、解決への第一歩となります。
何か解決すべき問題が生じたら、結果に関係(因果関係)がありそうな事項を思い当る限り挙げて、流れ図にしてみます。それを「特性要因図」といい、原因が何であるかを探すために有効な一覧表となります。
ひとつの方向だけから見るのではなく、多角的に見ることによって、別のポイントや見えなかった観点に気がつくことができます。
■企画を立てる際に忘れてはいけない7つのポイント
1.目的が明確であること~「何のために」作るのか?
2.公共の福祉の向上に役立つこと~世の中の役に立つことは
当然必要
3.SOMETHING NEWがあること
~新しい魅力がないとなかなか高い評価は得られない。
目新しいこと!
4.自分の部署の業務に関連すること
~部署の主な業務と大きくかけ離れた企画は非常に難しく、
リスクがある点に注意
5.費用対効果が説明できること
~当然ながら費用対効果が明確に説明できないと実施できない
6.スケジュール感は明確にすること~100年後の案件であっても・・・
7.リスクがあるならそれも明記すること(考えること)
~事前に想定されたリスクは、対応可能
■事業計画の重要性
企画を単なるアイデアで終わらせないためには、事業計画は必ず必要です。いかに企画が独創的であり、斬新であっても、組織としてそれを行うためには、投入可能な投資額、人員、期間に制限があります。また、需要予測も必要です。良くない結果を招かないよう、甘い計画でないかどうか、必ずチェックすることが求められます。
☆次回はいよいよ「企画書作成」段階に入ります。お楽しみに!