■職場におけるコミュニケーションの基本
日常生活におけるコミュニケーションは、なんとなく話を聞き流して終わる程度でも問題はありません。しかし、社会人が職場でコミュニケーションを取る際、あいまいなコミュニケーションは許されません。仕事上では、確実な情報、意図の受け渡しがあってはじめて、コミュニケーションが成立するからです。
ましてや、先輩や上司の支援が不可欠な新人にとって、「仕事を教えてやりたい」「任せてみたい」と思わせるコミュニケーション力は重要なツールとなるのです。
今日は、新人が職場でのコミュニケーション力を高めてもらうためにお伝えいただきたいポイントについてお話します。
■伝える時の心構え
(1)結果に責任を持たせる
自分の考えを正しく相手に伝えるために、伝えたい内容だけでなく、相手にどう伝わったかについても責任を持たせましょう。
(2)言行を一致させる
伝えたいことをより正確に伝えるために、声のトーンや姿勢などにも気をつけるよう指導しましょう。
例)○「(相手の顔を見て、明るく丁寧な口調で)ありがとう。」
(感謝が伝わる)
×「(相手の顔を見ず、無愛想かつ平坦な口調で)ありがとう。」
(感謝が伝わらない)
■受けとる時の心構え
(1)相手の感情を察する
言葉にしにくい本音は、声や表情などに込められることがあります。話を聴くときは、相手が「どのように」話しているかにも着目するよう指導します。感情を察する力が弱いと「気が利かない」と言われることにもなりかねません。
例)自分:「今すぐ、この資料を作っていただけませんか。」
相手:「いいですよ。」(声のトーン:低い、表情:眉間にしわ)
自分:(ああ嫌がられているな。)「申し訳ございません。お忙しい中ご
迷惑をおかけします。よろしくお願い致します。」
■+α 相手に好感を持ってもらうために大切なこと
(1)相手の話を受け止める
まずは相手の意見や考えを最後まで聴くようにさせましょう。「なぜこのようなことを話しているか」を考えながら話を聴き、相手の話が終わってから考えを伝えることが大切なのです。
(2)相手の話に反応する
ただ、「はい」や「ええ」を繰り返すのではなく、相づちにバリエーションを持たせ、「興味をもって聴いていること」をアピールさせましょう。
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