新入社員研修 成功のヒケツ36話

 

新入社員研修 成功のヒケツ36話

「ゆとり世代」の新人の5つの特徴と求められる育成方法(4)

「ゆとり世代」の新人の5つの特徴と求められる育成方法(4)

「ゆとり世代」を有効に育成するには、彼らの特徴を踏まえ、その特徴に合った育成方法を行うことが大切です。

先週は、「ゆとり世代」は「じっくり育てる」という大前提で、「長期計画」をたてることが望ましいということ。そして、早期戦力化を望むのであれば、育成の「準備」が極めて重要であることをお伝えしました。



具体的には、
(1)教える事を厳選し、明確化すること
(2)新人にあった教え方を工夫すること
(3)達成目標を立てること
の3点を心掛けることで「新人育成期間」が決まります。

さて今週は、もう少し掘り下げて、「ゆとり世代」育成の密度を高めるための「準備」について語ります。

■「ゆとり世代」育成のための準備

(1)スキルマップを作る~教える事を明確化する

まず、今後最低限身につけてほしいことを洗い出します。具体的には、今後5年程度で学ぶべきことを列挙したスキルマップを作成します。

「社会人スキル」(社会人として必要なマナー・常識)、「業務スキル」(仕事をする上で必要なスキル)などに分類し、併せて、そのスキルを身に付けるべき到達目標期間(3ヵ月後、6ヵ月後、1年後など)決めたスキルマップを作成します。

この習得目標を早期に作成し、明示すれば、チャレンジ目標が明確になり、チャレンジ心が弱いゆとり世代でも、スキル伸長に取り組みやすくなります。(ご参考:現場にマッチした育成計画、育成計画書の作り方)

(2)教える工夫~座学を取り入れる

ゆとり世代の新人育成には、座学(いわゆる研修)を積極的に取り入れるのが効果的です。前述の通り、ゆとり世代の傾向として「机上で教えられた」という実感がないと、「聞いていない」と感じる傾向が強くあります。

定期的に座学で体系的な知識の整理を行なう一方、OJTにより、各人に合わせた指導をします。彼らの慣れたパターンで仕事を学ばせていくと、戦力化が早くなります。

ただ、育成担当者が毎度毎度座学の講師を務めるのは大きな負担です。従って、組織で分担して教えるようにします。さまざまな業務のエキスパートが分担して、講師を務めれば、新人の意欲も増し、また、年長者と触れ合う機会ともなり、育成担当者に負担が集中することもなくなります。

(3)「育成計画」をこまかく立てる

もちろん大きな目標も必要ですが、まず小さな目標を立て、着実にこなしていくのが良いと考えます。育ちにあわせた、ゆとり世代新人の1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後の育成目標(=何を理解し、できるようになったらよいか?)を立てます。小ステップに分けることで、達成すべき事が明確になり、新人に積極
性が出てきます。

そのために何(=具体的に何ができて欲しいか)をどのような順序で覚えてもらうかを考えます。具体的であればあるほど、指導効果が高く出ます。

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