◆「お金の動きが分かると営業の仕事が楽編」(計4回)
≪第1回≫「営業担当者のコストは非常に高い」
≪第2回≫「経理・財務に喜ばれる営業になる~会社全体を考えて仕事をする!」
≪第3回≫「『入金は早く』は営業担当者の常識」
≪第4回≫「営業先を見極める財務知識
~どうせ攻めるなら優良企業・財務諸表の見方」(1)
≪第5回≫「営業先を見極める財務知識
~どうせ攻めるなら優良企業・財務諸表の見方」(2)【今回】
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≪第6回≫「営業先を見極める財務知識
~どうせ攻めるなら優良企業・財務諸表の見方」(3)
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■お客様の決算書が入手できれば、いろいろな事が分かる!
(1)営業ターゲットを見つける早道は、損益計算書をまず見る
会社を見るときの見方にはいろいろな角度があり、
業界別のほかにも、売上高や損益から見る方法もあります。
特に企業が商品やサービスを購入しよう!と考えるのは、
「お金ができた(=キャッシュが増えた)」時なので、
売上げがのびた調子の良い企業を選ぶと良いでしょう。
◇損益計算書のポイント
まず、損益計算書(P/L)の私の見方をご披露させていただきます。
P/Lとは、企業の売上高、損益などが書かれたものです。
自社のP/Lでは、自分の営業としての売上げが
直接反映してくるものがこれです。
営業として、見るポイントは2点です。売上高と利益額です。
◇損益計算書の見方~売上高が伸びていれば、利益は大きく伸びるのが普通!
まずは、売上高です。
この金額が前年比10%以上伸びている(増収)と、
セールスチャンスです。
何か新しい商品サービスを買いたくなっています。
実は、売上高が10%増えれば、利益額は50%増える場合すらあります。
利益額は売上高の変動以上に大きくブレる理由は、おおまかに言うと
利益=売上高-経費(仕入れ原材料+人件費+広告宣伝費+金利負担)
という事になりますが、一般的に経費(式の右の項目)は
売上高の上昇ほどには増えません。
では、この会社の例で具体的に見てみましょう。
例)2006年度:売上高を100億円、もろもろ経費を90億円の場合、
売上(100億円)-経費(90億円)=利益(10億円)となります。
例)2007年度:売上高を110億円、経費は95億円となっていますから、
売上(110億円)-経費(95億円)=利益(15億円)
となり、利益は50%増となっています。これを狙うのです。
◇企業はできれば税金を抑え、それを何か役に立つ事に回したいと考えている。
企業がお金を使いたい理由はまず、税金対策です。
企業には、大変重い負担なんですが、利益の約40%が税として課せられます。
よって、これを回避するために税金で出て行くくらいなら、
「何か会社や社員の役に立つ事に使おう!」と考えるのです。
感覚的には、利益が出てる企業では、100万円経費として使っても、
税金分を差し引くと、60万円しか使ってない感覚になります。
ですから、高収益企業には決算対策に1~3月に
商品・サービスの購入を増やす企業が多いのです。
◇増加利益額の半分は費用として使ってしまう?
あくまで仮定ですが、この利益額である5億円を企業は
どうお金をつかうのでしょうか?
最大半分の2億5千万円は買いたかった、
商品・サービスの購入に使う可能性が高いと思います。
セールスチャンスです!
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方