◇ケース:「上司は私たちのことをどう見てるの?」
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(1)新人営業担当者
私は新入社員です。営業部門に配属されました。
なかなか売上に貢献できないので、せめて勤務態度だけでもと思
って、真面目に営業活動に励んでいますが、やっぱりこれでは評価
されませんか。
(2)3年目営業担当者
私は、いまいち上司に評価してもらえません。売上成績は同僚より
多いです。時々、お客様とトラブルを起こすこともありますが、
それも会社のためを思ってやっていることが原因です。
納得できません。
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【舟橋ならこう考える!】
人間誰しも評価されたいものです。
特に営業担当者は日々競わされていますから、どうしても、
上司の評価に敏感になってしまいます。
私自身、会社員時代には、上司の顔色一つで一喜一憂したものです。
実際、上司が部下を評価する際のポイントはだいたい、
以下のようになっています。
(1)勤務態度:評価に占める割合2~3割程度
「朝遅れずに会社に来るか?」「時間を守るか?」「反抗的でないか?」
「協調性があるか?」「勉強しているか?」
「予定した時間に出て、予定した時間に帰って来るか?」など、
いわゆる個人の勤務態度の部分に対する評価です。
この部分は日々の積み重ねです。
給与、ボーナスというより、異動、出世に関係しているポイントだと思い
ます。
※評価の割合は舟橋の私見です。会社・組織によって評価は変わり
ます
+ + +
(2)職務能力:3~4割程度
「リーダーシップがあるか?」「業務知識があるか?」「トラブル対応が
できるか?」「仕事上の判断は的確か?」など、いわゆる仕事を知っ
ているかの部分です。当然ベテランになればなるほど、評価の上がる
ポイントです。業務の勉強次第で、どんどん伸ばせる部分です。
+ + +
(3)業績(いわゆる数字):3割~5割
これは、いわゆる売上の評価です。
営業担当者にとって最も重要な項目です。
ここが弱いと他の面が良くても、0点になってしまう場合もあります。
このポイントについては以下のことを覚えておいてください。
A:方法は適切か?
会社で定めた範囲の営業方法しか許されません。
このルールを破ると、いくら数字をあげても評価されません。
具体的にはテリトリーを超えた案件獲得や、過度な値引きによる
獲得は企業の長期的な利益を損なうので評価されません。
B:目標は追っているか?
売上と言っても、社の目指す分野の売上とそうではない分野の売上
があります。やはり、これも会社が求めている分野での売上確保が
至上命題となります。自分でこれが「良い」と判断して売り上げても、
評価されないことがあります。注意すること。
C:売上、利益などの数字を上げているか?
絶対値も重要ですが、与えられた売上の予算の数字に対する達成
度がさらに重要です。営業担当者ごとに、担当するマーケットの大き
さ、肥沃度も通常異なってきます。ですから、単純な絶対値ではない
のが普通です。
+ + +
■営業成績がトップでも他がダメなら評価は落ちる
単純な話ですが、営業成績がトップでも、他の評価がゼロなら、
わずか40点にしかなりません。
○業績のみのAさん
(1)勤務態度(評価に占める割合3割) 0% → 0点
(2)職務能力(同 3割) 0% → 0点
(3)業績 (同 4割) 100% → 40点
逆に、全部50点なら、50点は取れます。
○すべてほどほどのBさん
(1)勤務態度(評価に占める割合3割) 50% → 15点
(2)職務能力(同 3割) 50% → 15点
(3)業績 (同 4割) 50% → 20点
計50点
評価とは、このような基準で決定されます。
営業担当者といえども、数字以外の頑張りも必要です。
会社全体の長期的利益に対する貢献が求められるのです。
【成功のためのポイント】
仕事の進め方や営業の方針を上司の考えとすりあわせ、
上司に「ほめられる」営業になる
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方