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節電プロジェクト[10] 「節電債」はいかがでしょう?
道を歩いていると、一晩中あかあかと点灯している街灯が多数あります。街灯を見つける度に、これがLED照明と太陽光発電でまかなえたらいいな、と思います。節電にもなりますし、電気代やメンテナンスコストも大幅に減ります。さらには税金の有効活用にもなるのではないでしょうか。
一方で、自治体に目を向けると財政的に厳しい場合が多いです。有益だと思っていても、資金手当ができず、一気に切り替えることは難しいでしょう。そこで、たまには元コンサルタントらしく私が電力節減と日本復興に寄与するアイデアを一つ考えました。題して「節電債」です。
題して「節電債」
「節電債」とは、具体的には地方自治体など債券発行が可能な団体が、節電機器の購入資金を調達するために発行する債券。返済の原資を削減した電気代相当額を充当するというものです。
■商品概要
発行額:1億円~100億円
期 間:10年
金 利:0.1%(普通預金程度)
販売単位:50万円単位
販売対象:個人
「節電債」の良いところ
この債券の良いところは、以下の3点です。
1.自治体が資金繰りを気にせず早期実施可能「節電債」のメリットはまず、自治体にとって資金繰りを心配せず、早期に電力不安の解消ができるところにあります。自治体でも急に多額の資金を出すのは難しいものがあります。その点、この仕組みならば高い金利の借入金を増やさずに実施できる点が良いと考えます。
2.購入者の協力が得やすい次に、この債券は低利で発行でき、売り捌きが容易な点があげられます。多数の市民がいろいろな意味で電力に不安を持っており、不安解消の役に立ちたいと考えています。「債権債」は、増税で資金を捻出するわけでなくまた超低金利で有利な運用先もない中、自治体に自らの資産をしばらくの間ちょっと「貸す」だけで、社会貢献できます。これは協力しやすいのではないかと思います。
3.償還原資の調達が容易最後に償還原資に不安が少ない点が挙げられます。今払っている電気代の浮いた分を債券の償還原資にするので、改めて資金調達する必要がありません。一定期間を経れば、むしろどんどん現金が貯まっていくことになります。
現在、電力確保にさまざまな議論がありますが、現在支払っている電気代という原資があるのですから、金融仲介機能を上手に発揮すれば、支援の糸口はあると思います。金融機関のみなさん、出番かも知れません。なお、同様の考え方で節電融資(節約できる電気代を返済原資にした融資)なども考えられます。私も自治体の電気代などを詳細に調べ、どれだけの資金でどれだけの節電が可能か今後調査してみます。