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毎日寒いですね。こう寒いと電力消費もうなぎ登りですね。ただ、電力は逼迫しており、節電の手をゆるめる訳にはいきませんね。久々に節電ブログを書かせていただきます。
節電プロジェクト[14]
久々のインソース節電成果発表!
最新の削減結果をご報告いたします。昨年10月に当社が移転しましたので、やっと最近前年同月比が出せるようになりました。昨年11月と今年11月を比較すると、電力量は6,200kwh(57%)削減できていました。
その内訳は、電灯(81%減)、PCなど(7%減)、エアコン(81%減)です。電気代は半分以下になり、約14万円/月下がっていました。
電力使用量 比較(本社)
2010年11月 | 2011年11月 | ||
総電力量 | 10,830 | 4,629 | ▲57% |
電灯 | 3,947 | 3,947 | ▲81% |
電機機器(PC・サーバー・冷蔵庫など) | 3,483 | 3,232 | ▲7% |
エアコン | 3,400 | 640 | ▲81% |
電気代 | 23,8千円 | 10,6千円 | ▲55% |
57%削減できた理由とは?~成果分析
実力主義が言われるこの時代ですが、冬向けの節電手当は「年功序列」を採用しました。年齢が高くなると手当てが厚くなる仕組みです。年齢に応じて、寒さがこたえるだろうと段階的に5,000円から最大25,000円まで支給しました。(なお、スタッフのみなさんは朝の出社時間が遅いので、年齢にかかわらず5000円とさせていただきました)
これまでの節電活動
1. 蛍光灯の電球を7割以上抜き、かつ、マメに消灯した効果が出た。(▲81%)
実は10月には、8割の電球を抜いてしまいましたが、「寂しすぎる」という声があがり、一部の蛍光灯を復帰させました。その結果、10月より若干電気代が上昇しました。加えて、人がいないコアの蛍光灯は消すという事も徹底しました。その結果、昨年比8割減という大幅削減になりました。
2. エアコン使用は習慣だったと考えざるを得ない!(▲81%)
昨年と何が違うんだろう?と考えると、当社の社員は節電意識が高まったのが理由だと思います。また、「耐寒手当」と称して、手当を支給した効果もあったと思います。現在、誰も朝、エアコンのボタンに手をのばす者はいなくなりました。 今年は例年になく寒い日が多いのですが、意識して厚着したり、膝掛けを利用して寒さを凌いでいます。いろいろ対策を打っているのもありますが、やはり「会社にきたらエアコンをつけるもの」という意識を変えた事が一番だと考えています。
エアコンを切ってもカゼを引かない対策を実施
エアコンを切ると出る苦情に「カゼひいてしまうよ!」というのがありますが、当社ではそれを打破するために以下の対策を実施しています。
①インフルエンザ予防接種を社員が受けています
実は当社では、もう5年以上、社員はみなインフルエンザの予防接種を会社負担で受けています。理由は研修会社ですので、受講者のみなさんにうつすといけないのでこんな事を実施しています。
②空気清浄機兼加湿器を大量に導入しています
インソースには旅行代理店出身の社員がおり、彼の発案で空気清浄機を導入しました。添乗員として全世界を股にかける旅行代理店では、未知の風邪が社内で流行するのを予防するため、空気清浄機を大量導入し成果を上げているとの話を聞き、当社でも導入しました。
③掃除を励行しています
風邪は手からうつるとよく言われます。よって、風邪の感染を防ぐためには、水拭きをマメに実施するのが有効です。よって、インソースでは毎日マメにお掃除をしています。
3. コンセント経由電気はあまり減っていない (PCなどの電力▲7%)
PCなどコンセント経由の機器の消費電力量削減は7%減の小幅になりました。7月には、昨年11月比25%減まで削減しましたが、11月には7%減とむしろ増加してしまいました。
消費電力が増加した理由
「この電力増はやむを得ないな」と考えています。その理由は以下の通りです。
①電気スタンドの導入
社員全員に電気スタンドを導入し電球削減やコア別消灯を励行したためです。その結果、電灯の消費電力は大幅にさがりました。
※年齢の高い社員は「暗さ」を感じやすい→個別照明導入がお得
若い社員からは不満はなかったのですが、私を含む40代以上の社員は秋以降、暗さを強く感じるようになりました。(年のせい?)それを回避するため、電気スタンドを導入しました。ただ、不満が出ないためにも社員全員に導入しました
②空気清浄機兼加湿器の導入
前述の通り、空気清浄機を大量に入れましたので、その分電気代は増加しました。
③人員増
昨年の11月と比較すると15名ぐらい人員が増えており、その分PCの消費電力が増えてしまっております
4. 節電で社員の所得増が実現できた~削減した電気代で手当増
節電開始から現在までに約160万円の節電が実現できており、社員への還元も150万円となっております。ただ、節電用の扇風機、スタンドなども購入しておりますので、総額では足が出ていますが、来年以降を考えると「すごい業務改善」ができました。
企業単位では、節電をして資金を蓄え、それを原資に省エネ機器を購入し、その結果企業の収益が増えれば、社員の所得増も実現できる事がよく分かりました。
業務改善(電力削減)のポイント
電力削減を通じていろいろな事が分かりました。震災とそれに続く混乱の結果節電に奔走しているのは不幸なことですが、この経験を生かし、日常の業務改善をさらにパワーアップしていこうと考えております。
■インソースが得た節電の教訓
①ピークにあわせて対応しようとはしてはいけない
人は急に生活、行動を変えることは難しいので徹底的に日常の電気利用の絶対量を減らす努力をする。(こちらの方が痛みを感じる度合いが少ない。慣れてしまう)
②削減しても困らない分野から削減すべし
業務改善の「公式」では、「最も課題の大きいところから取り組むべし」というのがあるが、現実的には、「やりやすいところ」から改善していくのが楽(社員との軋轢が少ない。)よって、「エアコン」ではなく「電灯」を削減の中核にする。
③コスト削減分の社員への還元は「先行して」実施すべし
社員へのリターンが先にあれば、言い訳できない環境が作れる。(痛みより先に報酬)
④設備投資も先行して実施すべし
省電力機器への買い換えはPC、サーバー、電灯などで採算性が高い。(それほど電気代は高いのが現実)ただし、節電機器導入には実験が必要(節電力は高いがLEDスタンドなど、扱いにくいものも多い)