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ピープルマネジメント

ピープルマネジメントとは、ビジネスにおける仕事の実績や目標達成そのものを管理するのではなく、モチベーションやキャリア観など従業員一人ひとりと向き合い、その成長を促すことにより成果アップを目指す手法です。

近年では人的資本の重要性、多様な働き方や考え方が社会に広く認められるようになりました。一方で将来の予測が困難な時代であることやテクノロジーの発展などにより、このまま今の組織に所属していていいのか・もっと自分を輝かせられる職場が他にあるのではと不安や迷いを感じる方が増えたのも事実です。

このため、従来よりも丁寧かつ細やかにメンバーとコミュニケーションをとって、組織に人材をつなぎとめようとする機運が高まっています。「統制と命令」という、従来のいわゆるボス型のリーダーシップだけで組織を動かそうとしては、特に未来の担い手となる若手メンバーが離れていってしまう可能性があるのです。

個々の部下に寄り添うピープルマネジメントは時間と労力を要しますが、明確な目標設定やフォローアップの機会を多く設けることによって、相手のスキルや能力、ひいては組織全体の力を最大化できます。

①評価面談とは別の、定期的な個別ミーティング
例えば同じチームに配属となって1週間後・1ヶ月後・3ヶ月後などに定期面談を実施します。前回面談からの業務進捗状況のほか、心身の変化がないかなどを確認します。取り組んでいる仕事で困っていることやキャリアに関する相談も、この個別面談を機会に吐き出してもらいましょう。

②即時フィードバックで凡ミス抑制と心理的安全性を醸成
ビジネス経験の浅い新人や若手のみならず、ベテラン中堅人材に対しても、日々の業務の中で細やかに注意喚起や承認のための声かけをします。

  • 例1 自己チェックをもっと丁寧にやると手戻りが減ると思うから、次はそうして提出してくれるかな
  • 例2 昨日作成してもらった資料、部長が分かりやすいと褒めていたよ。ありがとう
  • 例3 少し緊張していたけど、きちんとやり遂げてくれたね。やっぱりこの業務、君に向いていると思うよ

評価される業務への取り組み方を部下に伝えたり、得意なことに合致する仕事を采配したりなども含め、本人の成長しようとする前向きな意欲を日々引き出す「伴走者」のような管理・支援の在り方が望まれているのです。このときの上司側の姿勢というのが、組織のビジョンや方針をきちんと体現していることが大切です。

数字ではなく、まず人を見る。そしていつも自分を見守ってくれる上司だと信頼してもらう。一朝一夕に効果が現れる管理法ではありませんが、強くしなやかにVUCA時代を乗り越えるために、ぜひ取り入れていただきたい考え方です。

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