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タウンホールミーティング

「タウンホールミーティング」とは、様々なテーマについて経営層と従業員が直接対話する場のことをいいます。「対話集会」とも呼ばれます。行政や政治家が市民と直接意見交換する場を「タウンミーティング」といいますが、民間企業の対話集会はそれとは区別して「タウンホールミーティング」と呼ばれています。

企業規模が大きくなるほど、経営層と従業員との距離は遠くなりがちです。距離感があるなかでトップが突然経営方針の変更を打ち出しても、従業員からの反発を浴びることも少なくありません。社長やCEOなどのトップが、従業員に対して誠意をもって直接話しかける場を設けることで、企業としての重要な決定などをいち早く全社に浸透させる効果が期待できます。
従業員にとっても、直接顔の見える距離で経営層の話を聞き、質疑応答によって双方向的な対話をすることで、トップの方針を信頼して受け入れやすくなります。

また、経営層が現場の声を直接聴き、素早く経営に反映させることを主な目的として、タウンホールミーティングを定期的に開催する企業も増えています。ゼネラル・エレクトリック(GE)のジャック・ウェルチ元会長が開発した問題解決・組織風土改善のためのメソッド「ワークアウト」でも、社員が考えた組織改革案を経営幹部にプレゼンして採用の可否を諮る場として、タウンホールミーティングを重要視しています。

実効性の高いタウンホールミーティングを実施するには、以下のような課題もあります。
①全国規模の組織やシフト勤務者が多い企業では、関係者を一堂に集められない
②感染症や気象条件などの社会的状況によって影響を受けやすい
③時間内に従業員すべての発言を取り上げるのは難しい

最近では、場所の制限や人数管理のわずらわしさを解消するために、オンライン形式で開催する事例も多くあります。その場合は、遠隔であっても発言者に偏りがない配慮、経営層と従業員がコミュニケーションを取りやすくなるような進行上の工夫が必要です。オンラインファシリテーター役を任命するのもよいでしょう。

また、限られた時間を有効に活用するためには、端的に要点をまとめた発言ができるスキルが身につくトレーニングを実施したり、上司に対して気兼ねなく発言できる心理的安全性の高い職場環境を日頃から整えておくことも重要です。

同じ組織の人間同士、上下の立場を超えた相互理解を実現するために、貴社でもタウンホールミーティングの開催を検討してみてはいかがでしょうか。

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